菩薩

KOTOKOの菩薩のレビュー・感想・評価

KOTOKO(2011年製作の映画)
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面白い・面白くないでは無く「危険」との評価が正しい作品かと思う、もはや劇薬であり凶器。「かつては拷問に使われていた」なんて冠が付いたって不思議で無いくらいにとにかく危ない。当て書きでは無く共作に近いものらしいが、これを書く塚本晋也もどうかしてるし、これを引き受けるCoccoもどうかしていると思う(最大限に褒めている)。歌手としてのCoccoにそんな関心を持てない(すんません…)のでアレだが、『リップヴァン〜』の真白さんと言い役者としてのCoccoはもっと評価されていい気がする。特にタバコの吸い方、「北の国から 2002 遺言」の地井武男を超える泣きベソ鼻水垂らし、ぶっ飛んでいる時の眼光&死んだ目が圧倒的。おいそれとお勧め出来る作品では無いので評価は避けるが絶望の作品では無いし、大部分はダメージを喰らうだろうが少なからず救われる人もいると思う、そう言う人にこそ届けば良い。直接的表現は無いが一種のカニバリズム、『ダンサー・イン〜』より『ガーゴイル』に近いし、Coccoって若干ベアトリス・ダルに似ている気がする。「闇堕ちしたもう中学生」みたいなお手製段ボールセット、あれ良いね。大量の血液を前にした時の男性と女性のリアクションの差は的を得ていると思う。
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