馮美梅

絞殺の馮美梅のレビュー・感想・評価

絞殺(1979年製作の映画)
3.0
この頃から、家庭内暴力による子供が親に暴力を振るうことが増えて、どうしよもなくなった挙句、どちらかが殺し殺されるような事件が出始めたような気がする。

一見、普通の家族のように見えてても、子供が成長していくにつれて、子供は自我が芽生えてきて、思春期とも相まってどうしようもなくなってくる。男の子だと体格も力も大きく強くなるから余計反抗すると大変なのかも。

親は一流の大学に入学して一流の会社に入ることが社会の成功と思い、自分がかなえられなかった夢をすべて子供に託しちゃう。

重すぎるんですよ。そして母も、わが子可愛いで、子離れなんてできないし…近所は何かあるとすぐ首を突っ込んでくるしで息苦しいかぎり。

何かするとすぐ「お前の為なんだ」と言われ、それがますますうざくて、追い詰められるんだよね。好きな女の子に拒否られながら実は、その子も義父に性的暴力を受け、挙句に殺しちゃうとかえぐ過ぎる。

折角周囲のおかげで執行猶予で戻ってきても、今度は妻が可笑しくなっちゃって結局一家離散状態。人が生きて行くって言うこと、子供を産み育てていくことって本当に難しいこと。この父親の人生って、この母親の人生って、そしてこの息子の人生って結局なんだったんだろう。
馮美梅

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