かーくんとしょー

RONINのかーくんとしょーのレビュー・感想・評価

RONIN(1998年製作の映画)
2.6
午後ロードで鑑賞。
デ・ニーロとジャン・レノだけでも豪華なのに、他もとっても豪華。
車もじゃんじゃん潰すし、お金のかけ方に目が回りそう。

浪人という言葉にインスパイアされての作品だと思うが、裏切りの連続はよくあるスパイ映画っぽいし、途中からはデ・ニーロとジャン・レノのバディー映画になってしまっている。
それが悪いわけではないが。

カーチェイスはど迫力で物凄い。
しかし、やり過ぎ感があるのもまた事実で、ギリギリ突破が続き過ぎて途中からやや作り物っぽいのが残念。
カーチェイス中の表情にはリアリティーがあって良かった。
車に詳しいわけではないが、プジョーでBMWを追いかける構図はわかりやすくフランス対ドイツ。

私はいつもの無口な不思議ちゃんのジャン・レノがあまり好きではないのだが、本作はそれがヒリヒリさせる緊張感を最後まで保たせているように思い好印象だった。
いつ裏切るかいつ裏切るかと楽しみにしていたら、最後は義侠心のある良い奴っていうミスリード。
仲間意識や友情というよりは、職人同士の言葉少ななリスペクトによって成り立つ世界観は、日本人受けする要素かもしれない。

この手の映画は、変に恋愛要素を絡めて失敗する例が多く、本作も失敗とは言わないまでも、無くても良かったなと思うタイプの作品。
タイトルから言って、がっつりバディーものにするわけにもいかなかっただろうし、そこは落とし所が難しくブレてしまっている印象は否めない。

written by K.
かーくんとしょー

かーくんとしょー