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マイ・ルームのdiesixxのレビュー・感想・評価

マイ・ルーム(1996年製作の映画)
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レンタルビデオショップで「ヒューマン」の棚に置かれてそうな、おそらくJAIHOの配信がなければ一生見ていなかったであろう映画。難病と家族再生ものだけど、そこはかとないユーモアが不思議な映画。
監督も脚本家も聞いたことないと思ったら、原作は戯曲で、監督のザックスはトニー賞を4回獲った舞台畑の人。脚本のスコット・マクファーソンは戯曲の原作者でもあるが、シナリオを書いた直後にエイズで亡くなっていたそうだ。
ゴリゴリの反抗期の痛いティーンエイジャーにディカプリオ、息子と関係が保てないスレたシングルマザーをストリープ、温厚な主治医をデニーロと非常に豪華なキャスティングにして、それぞれがバイプレーに徹し、この地味な小品に仕上げるのはさすがという感じ。なんと言っても主演のダイアン・キートンである。海岸線を走る車ではしゃぐ少女のような笑顔、『グレムリン』のサンタクロース話のような笑っていいのか泣いていいのかわからない初恋エピソードを語る微妙なニュアンス演技、手鏡を使って父親をあやす慈愛に満ちた表情など忘れがたいシーン多数。
映画の中でディズニーランドが出てくるの初めて見たな。気絶したらミッキーの家にグーフィーに運ばれたって話面白すぎる。
てっきりダイアン・キートンが亡くなるところまであるのかと思っていたら、意外なところで終わって驚いた。
邦題の『マイ・ルーム』がなんでだろうと思っていたが、当時の配給会社が感動作に付ける流行りだったらしい。ズコー
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