内臓マン

ソナチネの内臓マンのレビュー・感想・評価

ソナチネ(1993年製作の映画)
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初心者百六十二作品目!!!

【概要】
「その男、凶暴につき」に続き北野武映画をチョイス!

【感想】
重さ、冷たさ、「キタノブルー」を存分に味わえる夏のヤクザ映画。

全体的な物悲しさは「その男、」よりも強めで、感情的なシーンはほとんどありません。
監督の技量も確実に上がっていたので文句なしの流石の仕上がりでした。

とにかく、怖かった。

その要因としては主要人物たちの過去がなんとなく見えてくるからです。
映画のヤクザ描写は「極悪非道」に誇張されがちですが、本作はなんかそんなこともないんですよね。
ヤクザのくせにちゃんと苦悩してるし。
ですがそんな人間臭さをかき消すように、時折冷酷な顔を見せます。
こういう日常の中に突然現れる残忍さが、まず怖かったですね。

もうひとつ「怖かった」をあげるとすれば、「遊び」のシーン。
あそこでなんとなくヤクザの生態というか、人となり、過去をイメージできますよね。
このシーンを見て、「ヤクザって案外近い存在なのかも…?」ってなるのが怖かったです。
お前らが遠くにいるからヤクザ映画は最高なのに(笑)

多くの人が日々抱く虚無感の演出等も面白いものがありました。
青い空と綺麗な海を虚無に繋げるという一見ミスマッチな構図に挑戦しているのですが、よく考えたら一番しっくりくるし、なんだかすごく残酷な印象も持ちました。

「その男、」の焼き直しなんでしょうね多分。
武監督の映画はテーマ性が一貫しているイメージがあります。

印象に残るカットもいっぱいでしたが、個人的にはめちゃくちゃ言葉にしづらい作品でした。

夏休み終盤なんで是非是非の是非。

【終わりに】
声小さすぎてほとんどストーリー理解は出来なかったです(笑)
でもやっぱインパクトは凄まじいですね…!
名作怖い。
内臓マン

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