Kantoku

ウルトラQザ・ムービー 星の伝説のKantokuのレビュー・感想・評価

4.0
本作を監督した実相寺昭雄は1966年のウルトラQを撮っていないらしいが、ウルトラQが怪獣路線へ舵を切る前の「UNBALANCE」として円谷英二がやりたかったことを本作は直球でやっているように感じた。巻き起こる怪奇事件の謎をあの三人組が追ううちに怪獣や宇宙人が暗躍することが判明し、事件解決に向けて奔走するという怪獣や宇宙人ありきのストーリーではあるが、強く前に押し出し過ぎないスタンス、その怪奇事件の下地に社会問題を混ぜ込むスタイルがテレビ番組の特撮よりも長尺というのと相まってバランス良くまとまっていてとても面白かった。ドラマ部分が近年の特撮ではあまりみないおどろおどろしい奇怪な雰囲気たっぷりで流石は実相寺監督といったところだった。
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