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てなもんや幽霊道中のmitakosamaのレビュー・感想・評価

てなもんや幽霊道中(1967年製作の映画)
2.7
東宝てなもんや3作目。物語的にはこれが一番面白い筈なんだけど、映画としては3作で一番面白くないなー。

舞台は加賀。でも加賀らしさは特にない。藩主(谷啓)が死に、家老が暗躍し暗躍するお家騒動。藩主に落とし胤である姫がいることがわかり、双方で探しまわる。
あんかけの時次郎と珍念は、藩主の遺体が収められた寺で一泊し、話に関わることになる。
一方で芝居小屋を舞台に偽金騒ぎが起こる。事件解決に動く鼠小僧。
それらが1つの線でつながり事件解決へ。
ウン。この脚本だけ見ると面白い。

ただ、やっぱりゲストとの兼ね合いで話が脱線するのが、映画がダレる要因だよなぁ。
例えば関所でのドリフターズとのシーン。勧進帳のパロディだけど、整列のコントなどで長く感じる。漫画トリオとの絡みも若干蛇足かなぁ。他にも財津一郎やハナ肇などもでるので、豪華だがまとまりは無いね。

しかしタイトルにもある幽霊騒動のクダリは本当に面白い。犯罪の人除けのために幽霊騒ぎを起こすとか赤胴鈴之助みたい。
ビビりまくる時次郎ー藤田まことの演技のコミカルさ。冷静な珍念との対比も上手い。
当時のブームの妖怪や怪獣も出てくる。しかしメッタクソにチープなんだわ(笑)天下の東宝とは思えん。特撮に関するスタッフは調べてもわからん。円谷じゃなさそうだが。

もう少し無駄を排除して演出したら傑作になり得たかも。
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