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アイズ ワイド シャットのENSANのレビュー・感想・評価

アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)
3.5
スタンリー・キューブリック作品。

上映当時、高校三年生の為R-18という壁が立ちはだかった…

俺と友達はただただ『この映画はきっととんでもなくエロい映画だ!今観るべきは絶対この映画だ!絶対エロい!観たい!エロ観たい!エロ!』と決め込み悶々としていた。

ある日曜日の朝、映画館に電話をして上映時間を確認。
どちらともなく「行こう」と呟いていた、我々は黙って映画館へはや歩きで向かった。
今と違い当時の映画館では席は先着順の自由席だった。
友達が代表してチケットを買うと言う、彼は言った「…お、大人二枚…」

おわかりいただけただろうか?R-18だから大人しかチケットは無いのだ。

別に回りは誰もがその発言に何も感じていなかった、でもその時の我々の顔はまるで薬物使用の現場を押さえられた現行犯のように確実に死んでいた。
するとチケット売り場のお姉さんが我々二人に「現在立ち見になってしまうのですが次の時間にしますか?」と。

我々の勢いは止められなかった、間髪いれずに「立ち見で!」

我々二人のみ立ち見という奇跡、まるで上映中の客を監視しているかのように両腕を組んで立ち見していた。

映画が始まる、期待通りエロ要素が多めの作品だった笑
だがそれ以上にサスペンスとしての話にぐいぐいぐいぐいのめり込んでいた。
観終わって友人と出てくる感想に『エロ』の内容は一切無く、ただただ面白く奇妙な大人の世界だったと繰り返していた。

時に音楽や映画には思い出が付いてくる。
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