まりぃくりすてぃ

運動靴と赤い金魚のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)
5.0
『ブラザーサン・シスタームーン』と並ぶmyオールタイムベスト映画!!! 10代の頃これ映画館で観て、お小遣いでソフトも買って、折に触れてリピ見を繰り返してきた私。
な・の・に、今回久々に観るまでずーーーーっと邦題が『赤い運動靴と金魚』だと思い込んでた。『運動靴と赤い金魚』だったのね😲😂🤣 でも、『赤い運動靴と金魚』のほうが語感が良くない? ね、そうだよね📢 多数決🗽🗽🗽🗽🗽🗽  
(え? 実際の靴の色は…? それを言うなら、赤い和金も黒出目も “金魚” じゃん♪)   👠

英語題は『天国の子供たち』。

幼い兄妹の話だよ。
妹ザーラちゃんに感情移入しちゃうのが当たり前。妹のために、お兄ちゃんフレッフレッ🧕🏻📣 🏃‍♂️
人には「獣の道」「人の道」「神の道」という三つの在り方があって、「人の道」をいかにぶっとく正しく造って均して通るかで、普遍的感動量が決まる気がします。
この映画、人の道をトコトコタンタンして走りきってる。だ・か・ら、当時の国交断絶中の (今も仲悪いままだけど) 敵国アメリカでも多くの人が大感動したんだね。
ニューヨークポスト、ニューヨークデイリーニュース、ハリウッドレポーター、シカゴトリビューン、ボストングローブ、ロサンゼルスタイムズ、マイアミヘラルド、ウォールストリートジャーナルといった紙誌が絶賛。そして、、
「クライマックスのマラソン場面は、『ロッキー』のボクシング場面以来の興奮!」(ニューヨークタイムズ)
ロッキーは、いわばアメリカの心。それが “敵国” イランの生み出した宝物💎のような子供たちの映画と、一つにつながって、、、
素敵。

日本でも、、
私がこれ観た映画館では、マラソンのゴール場面で大拍手が自然に湧き起こったよ! 上映終了時の拍手ならたまにあるけど、途中箇所で皆が拍手なんて!
さらに、高倉健さんと私、国籍以外に一切何の共通点もない、それこそサメ🦈とヒヨコ🐤ぐらいに違いすぎる人間二人が、「この『運動靴と赤い金魚』をオールタイムベストに挙げてる」っていうたった一つの大共通点を持つんだよ!✨
で、その初見の時、ゴール後の場面で私、泣いちゃったんだけど、続く表彰式のところで少年がひどい顔を上げるのを見て、ふきだしちゃった。自分の両目が涙流してる最中に同時に笑う、という希少な経験をさせてもらったよ。
通算16回目ぐらいになるかな、今回観て、もう前半からいろんな場面で泣かされた。年々涙脆くなってきてるのかな。(でも、なぜかラストのほうでは一滴も泣かなくなってきてる。涙崩ポイントがズレ中?)
ザーラが靴を追いかけるところと、自転車激突のところは、さすがにアミールナデリ級のガチ度で撮るのが難しかったみたいだけど、そういう映画じゃないからそれは仕方ない。
とにかく、最高です。人間が大好きになるよね。

同じ幼兄妹物でも、この監督のデビュー作『バダック』は長ったらしくてダメだったんだけどね。

ちなみに、1904年にイラン最初の映画館がテヘランに建てられ、上映されたのは、ロシアの短編コメディだったらしいです。
1907年に二軒目の映画館、初日には何と、日露戦争のドキュメンタリー映画上映。(ソ連と日本のどちらの視点のものだったかは不明。) 
私が最も好きな外国であるロシア、私の家庭と最も縁深い国イラン、そして音楽やスポーツを教えてくれた強いアメリカ、、こんなふうに世界が (日本含めて) つながってて文化とか人の道とかの素晴らしさを共有してきたことに、私はまだ少しはわくわくする。
この世を憎悪で満たそうとするよりも、子供たちの涙や笑顔や頑張りや輝きを同じ思いで受け取れることに、心の中の持ち物をいっぱい賭けたい。


◇付録◇
拍手といえば……
拍手👏をめぐるバカ兄妹の過去
マリイモ(妹)🍠と兄クリ🌰

▽マリ妹🍠編
10代で初めて自主的にコンサートへ行った時、アンコール前の拍手量が足りないとミュージシャンはアンコールに応えてくれない、と信じ込んでたマリは、死にものぐるいで手を叩き続けた。その拍手のしすぎで、帰宅後も掌が腫れ上がったままで、痛くて痒くなって、翌朝も治らず、とうとう医者に行った。
同じ頃、感動本を読んで泣きすぎたために目が痒くなって、目薬さしても治らなくなり、眼科へ行った。

▽兄クリ🌰編
18歳頃?悪い友人たちと旅先でストリップ小屋なんてところに入った兄は、舞台で踊った後のダンサーが小さな道具?を客に渡していかがわしいことちょっとずつさせる時間を迎えたらしい。いい席に座ってた兄は、それを渡され、いかがわしいことさせてもらってる間、方々から「パン、パン、パン」と拍手が湧いたそうだ。
兄は、「お客同士で、拍手なんかくれるんだ〜?」と感動しながらいかがわしいことを続けたそうだ。そしたら拍手がもっと飛んできたそうだ。
それ、拍手じゃなくて「早くしろ」と急かす合図だったと後で気づいたらしい。
その話を兄から聞いて私はよくわからないけど怒って兄をぶちたくなった。