運動靴と赤い金魚の作品情報・感想・評価

「運動靴と赤い金魚」に投稿された感想・評価

日本から遠い国のイラン映画『運動靴と赤い金魚』のブルーレイを購入し再レビュー。受賞は逃したが、第71回アカデミー賞でイラン映画史上初めて、外国語映画賞にノミネートされた作品。貧乏な主人公の少年は、妹の靴を失くしてしまい、両親に内緒で学校の時間が被らないのを利用して、1つの靴を交代で履く生活を続ける。兄妹の学校(イランは高校まで男女別学)はそれぞれ離れているので、交代はいつも走る、走る、走る、猛ダッシュの毎日。そんな中、長距離マラソン大会が開催されその3位の商品が靴というストーリー。
ナンの焼き方、リヤカーで回っている塩交換屋、迷路みたいな通学路など、イランの日常生活もよく分かり、貧富の差の激しさが分かる。学力のない父と病気の母との生活はかなり厳しく、たかが靴なのだが、貧しい家庭でけなげに生きる兄妹には大事件。父親と一緒に高級住宅外での仕事で高収入を得たりするが、靴を失くしたことを謝れず状況をうまく説明できない。些細なことで本当にものすごく悩んだり、考えたりするのが子供。あの時こうすればよかったとか、この時はこうしないとだと言えるのは大人だからで、子供は感じたままに行動していく。商品の靴が欲しいからと1位ではなく3位を目指すコミカルや必死さを見ていると、なくしたら買えばいいと簡単に考えている、今の自分の行動が怠慢にさえ思える。マラソン大会の結果の描き方も、イランでの縁起物の金魚と合わせ、笑顔が想像できるラストシーンは秀逸。疲れていた自分にあらためて元気をくれた素晴らしい作品。
ラストはお父さんが二人分の靴を買ってくれたということなのでしょうか…?
感じたこと
アリとザーラの兄妹愛が素直なもので良いと思いました。私にも妹がいますが憎しみあっていた時間が長かったため、アリがテストで満点をとったご褒美のペンを妹にプレゼントするという発想に驚きました…が、考えてみれば普通(優しくて良い兄だとは思いますが)のことなのかも…。
ザーラのために必死に靴を手に入れようとマラソン大会で走る姿はスポコン漫画的感動を感じました。しかも3等を狙って1等になってしまう文武両道ぶり。
初のイラン映画。ペルシャ語も新鮮でした。

物語は、
修理した古い妹の靴を兄がお使いの途中で無くしてしまい、親に言えない二人が兄の靴をシェアする生活を始めるのですが、そもそも無理があり、色々と問題が発生します。苦労する兄は近く開催されるマラソン大会の賞品に運動靴があることを知る。そして大会に出場するのだが...という話。

真面目で親の手伝いもする優しい兄妹が、貧しさ故に、落ちてしまった落とし穴から出られなくなる様子が、とても切ないです。兄妹の優しさまで仇になる。悪いことばかりでなく、いいこともあるんですが、神様は意地悪ですね。

何にもないところですが、小さな水路や水を溜めた小さな池は印象的でしたね。終盤、疲れた兄が傷ついた足を池に入れたところに赤い金魚が集まってくるシーン、癒されました。そして、お父さんの自転車に積まれた荷物が、兄妹の未来を想像させるところ、良かったです。

主役のお兄ちゃんアリを演じたミル=ファロク・ハシェミアン君はテヘランの貧しい地域の小学校で監督が見つけ出した少年で、この役と重なる部分が多く、泣きの演技も真に迫ってましたね。
妹ザーラ役のバハレ・セッデキちゃんも、もともと役者ではなく、監督が見つけたとのことで、マジッド・マジディ監督のキャスティング手腕が見事過ぎると思いました。

途中までの展開でヴィットリオ・デ・シーカ監督のイタリア映画「自転車泥棒」を観た時の切なさを思い出しました。父親と息子の自転車二人乗りのシーンや貧しい家庭のシーンとか、共通点もありましたね。マジディ監督が影響受けたかは定かではないのですが...

終始子供目線の映画なんですが、監督の感性の豊かさを感じる繊細でいい映画でしたね。友人にも勧めたくなりました。
かおり

かおりの感想・評価

3.7
まって、わかんない。雰囲気いいし評価も高いからいい作品なんだろうけどわかんなかった、わたしの教養不足説高いからちょっと人生やり直してくる。

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解説よんだらめっちゃ理解。みんな観よう。
macoto

macotoの感想・評価

3.8
妹ザーラの靴をなくした兄のアリ。
靴をなくしたのはお兄ちゃんなのに!
ぶかぶかでぼろぼろのアリの靴を履いて
必死に走るザーラの姿がかわいかった。
一足しかない靴をアリに渡すために…。

パパがザーラにお茶を入れてもらった時
“ 私は会社ではお茶くみ係だ ” なんて
言ってたのには少し笑っちゃったな。
仕事をもらうために高級住宅街まで
必死に自転車をこぐパパとアリ2人乗り。
高速道路を走る光景が胸に焼きついた。。

やるせなくてそれでいてあったかい!
そんな気持ちにさせてくれる物語でした☺︎
kaede

kaedeの感想・評価

4.0
なんかすごい良かった
ケリー

ケリーの感想・評価

4.0
父が持っていて何十年も前に見た
ストーリーはあまり覚えてないけど、当時とても好きになって何度か見ていたのを覚えている

また見たい
o

oの感想・評価

4.0
最高です。
言葉は少ないんです。映像でストーリーを伝えているシンプルな映画です。そのシンプルな描写と子供の演技の組み合わせが...最高です。
インド映画は取り締まり(?)が厳しいからかおもむろに貧富の差をテーマにできないそうですが、貧富の差などの環境の描写を説明くさくなくさりげなく伝えて、淡々と進めるところも自分好みでした。

たったひとつの運動靴を巡ってこんなにもステキな物語が作れるなんてすごい。途中何度もこの子達にピカピカの運動靴を買ってあげてヨシヨシしたいと思いましたが、運動靴が重要じゃないんです。分かってるのですがどうしても買ってあげたくなりました。父親と仕事。そのシーンもなんだか涙が止まらなくて最後のシーンも涙が止まらなくて悲しいとは違う、温かさでいっぱいになって涙が止まりませんでした。
ニューシネマパラダイスに似た涙です。温かい涙の出る映画は中々巡り合っていなかったので見終わった時とても嬉しかったです。
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