木村優希

Mr.インクレディブルの木村優希のレビュー・感想・評価

Mr.インクレディブル(2004年製作の映画)
5.0
昔観たけど断片的にしか覚えていなかったので今回改めて。
(ちなみに『インクレディブル・ファミリー』は前作の記憶が曖昧なまま鑑賞しました)

当時も観ていたはずなんですが、大分抜けてしまっていました。
『インクレディブル・ファミリー』だけ観ても十分楽しめるけど、『Mr.インクレディブル』はそれ以上にキャラクターが生き生きと細かく描かれている印象。
これは私が言うのもアレですが、『Mr.インクレディブル』→『インクレディブル・ファミリー』で鑑賞するのをオススメしたいです。

『インクレディブル・ファミリー』でも思ったけど、このシリーズのテーマって「現代社会に生きるヒーロー」なんですよね。政府からヒーロー活動を制限されているヒーローの話。これってまさにMCUの『キャプテン・アメリカ:シビルウォー』なんですよね。

昔観てあまりピンと来ていなかったんですけど、今観るからこそ響く、みたいな。「時代が追い付いた」じゃないけど、今ヒーロー映画が盛んな時にいろいろなヒーロー映画を観た上で観るからこそ沁みてくるものがある気がしました。

それ以上にこの家族が本当に素敵で、「家族を巻き込みたくない」「何かあっても守って上げられない」と言うボブに大丈夫だと言うヘレン。
両親の姿を見て変わっていくヴァイオレットとダッシュ。
それぞれのキャラクターの個性がスタイリッシュで格好いい。最高にクールな映画。

エドナやフロゾンといったキャラクターも個性的で面白い。
ストーリーやセリフに無駄がない。展開から目が離せない。斬新なアクションに家族のそれぞれのヒーロー観というものが感じられる。息をすることと能力を使うことは限りなく同じに近くて、それを制限されることへの苦悩や葛藤、アニメーションだから描けるような気がします。子どもから大人まで楽しんで共感して悩んで一緒に乗り越える作品。

今ヒーロー映画が好きな時に再会できて良かったと思えました。
木村優希

木村優希