我等の生涯の最良の年の作品情報・感想・評価

「我等の生涯の最良の年」に投稿された感想・評価

だりあ

だりあの感想・評価

4.2
1946年、終戦直後のアメリカ映画。

戦地より戻った三人の男たちの、
それぞれの人生を3時間という長尺で
描いている。
戦勝国といえど兵士たちやその家族は
傷を負っており、その後の暮らしに
影を落としている事を痛烈に見せる
作品である。
ホーマーの腕の欠損は本物であり、
この時代の映画が持つ迫力の一端だと
言っていい。

「金もいい家もないが、二人で
頑張ってみないか」

これは戦禍を生き延びた人々の
心の声ではなかろうか、名作である。
H

Hの感想・評価

3.8
序盤のシーンで帰還兵たちが帰りの飛行機から地上に爆撃機の群れがあるのを目撃する。それを見てフレッドは「もう用無しだから解体されて鉄クズになるのさ」という。このシーンは帰還兵たちの社会復帰への不安を暗に示唆している。鉄の塊でない人間の彼らは、平穏に社会復帰できるのだろうか、それとも爆撃機同様、戦争によって社会に使い捨てられてしまうのだろうか、と。
爆撃機の群れは物語終盤にも出てくる。妻と別れたフレッドが町を出ようとする時に、爆撃機の解体場に立ち寄る。フレッドは中に忍び込み恐ろしい記憶か意識に襲われる。たくさんの無価値な勲章、やりがいのない仕事、偽りだった妻の愛。それらと戦争の記憶によって、フレッドは人生のどん底に達する。それが壊れた爆撃機の中でのシーンだということは象徴的だ。社会から見捨てられたというフレッドの意識と壊れた爆撃機が重なるからである。しかし、爆撃機から出ると、解体屋がこんなことを言う「爆撃機は鉄クズじゃなく、プレハブに再生するのだ」。この台詞によって、フレッドの再生が外的に予示される。実際にこの解体屋との出会いによって、フレッドは解体の仕事を得て、それは町にとどまるきっかけになる。そして、あの最後の美しいシークエンスへと繋がる。爆撃機というアイテムが物語のテーマを効果的に表現している。爆撃機も人間もより素晴らしく再生できるのだ。
この映画では戦争がネガティブなものにとどまらない。戦争は真実を知るきっかけにもなっているのだ。例えば、フレッドは戦争に行かなければ妻の浅はかな愛に気づくのが遅かったかもしれない(あるいは気づかなかったかもしれない)。ホーマーは義手にならなければ、ウィルマの深い愛を知り得なかったかもしれない。フレッドもホーマーも戦争から帰還するという経験によって、結果的に真実の愛を知り得たのである。これは再生というテーマと同様に、この作品に爽やかなポジティブさを与えている。前向きさが嘘っぽくなく機能しているのは、丁寧な描写と登場人物への暖かい眼差しのおかげだろう。特に戦争から帰ってくる日の1日を丁寧に描いている。帰還兵への不安に寄り添った画面作りやエピソードが連ねられていて、味わい深い。3人の帰還兵の心情が細やかに描かれているのは、作り手の誠実さによるものだ。
最後の結婚式のシーンは感動的だ。大胆な構図で2つのカップルを捉える。何も言わなくてもフレッドとペギーの気持ちは、ちゃんと観客に伝わる。観客もフレッドとペギーと共に、無言のうちに愛の誓いの言葉をなぞっているのだ。見事なラストシーンであった。
別に意識してチョイスしたわけじゃないけどタイムリーな作品だったことに驚き。
第二次大戦終戦直後のアメリカ軍の帰還兵3人のお話だったんですよね。

アメリカ本土の人たちから見れば第二次大戦と言っても遠い国の出来事。当時の日本では考えられないような、ごくごく普通に平和な生活を送っている現実。そこへ戦争を終えて帰ってきた3人の帰還兵。
もちろん家族からは暖かく迎えられますが、彼ら自身が戦地とのギャップを肌で感じ、異端でキワモノ扱いされるのを恐れ距離をとってしまう。。。

極限状態から解放され、ようやく安らげる生活が待っていたはずなのに、まだ戦争が続いていた方が彼らには居場所があったのかなぁなんてことも感じてしまい なんとも言えない気持ちになりました。

故郷での3人それぞれの物語が展開されるんですけど、私が1番印象に残ったのは両手を失い義手となってしまった青年。
介護されることに戸惑いが隠せず彼女とも距離を置いてしまうんですが、この2人のラブストーリー(と言ったら不謹慎なのかな)には釘付け。

終戦翌年に公開された作品だけあって、ヒロシマ、原爆、硫黄島、日本刀、日の丸などセリフや小道具に日本を象徴するものも登場。なんちゃって日本な雰囲気もなく日本人のことも理解し尊重しようとしていたところも好印象な作品でした。
戦争により何を得て何を失ったのか。
ゴマ

ゴマの感想・評価

4.5
第二次世界大戦から復員した三人の兵士の復員後の社会との隔たりや家族との距離、男同士の友情、PTSD等を扱った作品。三時間を超える大作だが全く長さを感じさせないテンポの良さ。復員した三人の男のそれぞれの世間とのかかわり方、家族との、恋人とのかかわりが交互に描かれるが悲観的な場面ばかりではなく所々コメディ的な場面もあり、それがこの作品を長尺ながらも飽きにくいテンポに仕上げているのだろうと思う。ウィリアムワイラー監督のほかの作品、「ローマの休日」にしてもそうだが、所々コメディ要素もあり、子気味良いテンポで監督の手腕がうかがえる。この作品に影響を受けた作品はC・イーストウッド監督の「アメリカンスナイパー」やマーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」なども影響を受けているのではないかと思われる。ほかには思い浮かばないが他にも構成の作品にたくさんの影響を与えた名作ではないかと思う。傑作。
アイムホームホーマーホーメスト。だが愛する人を抱き締めることもできない。その髪を撫でることすらできない。

家族との再会は微笑ましい。妻との距離がぎこちなくてもキスで全部もってく豪腕スティーブンソンさん。
キスで、全部、解決

愛する妻がねどこにもいないんですフレッド。


三者三様のただいま


プッチ神父…じゃなくってブッチおじさんが男前すぎるブッチのお店。ネオンも新調してるからぜひとも行ってみたい。

そして誰かと思ったら『疑惑の影』チャーリーズの片割れことテレサ・ライトじゃないですか👻
高いんだよなテレサ・ライト👻
センサー式だと4千円か…う~ん悩む👻

あまり見慣れぬ女優さん、マーナロイ。一目で分かる。なにこのオーラ。THE良妻賢母。良妻賢母が服着て歩いている(そりゃそうか)。調べたら良妻賢母役で有名なんだとか。やはりな。母と娘の関係がなんとも理想的であらせられる。



心って厄介なものだな。ホーマーの気持ちが痛いほどよく分かる。音楽がひたすらに優しい😢

フォークの印が危険の印。アルコールには飲まれるタイプのアルスティーブンソンさん🍺またやらかすんじゃないかってずっとハラハラしてた。観てるこっちが気を揉みっぱなし。

仕事も家庭もそのまんま予想通りに展開してくフレッド昼行灯。まったくもって見ちゃいられない😱



これは厄年じゃないか。どこが彼等の生涯で最良の年なのだろうか。




最良の年でした。

なんてこった。

人生に必要なものは何か、この映画にはそれがいっぱい詰まってました。

(TдT)

特にスティーブンソンさんちの親子関係に感銘を受けました。子供だからといって安易に逃げず、真正面から向き合ってきたからこそ、それを積み重ねてきたからこそのあの関係なんだなって。そう思いました。

第二次世界大戦の帰還兵の話を聞くのは少し複雑な気もしましたが、この映画が掲げる人生讃歌は素晴らしい。2時間50分という長丁場がもうね、ぜんぜん苦になりませんでしたよ。ええ。
(2日に分けて鑑賞したのは内緒)
Arisa

Arisaの感想・評価

4.0
第二次世界大戦が終わり、故郷へ戻った軍人3人を描いた名作!

3時間もの時間もあっという間にすぎ、
もっと彼らの人生を見ていたくなりました。
今まで見た映画のリストを作っています。レビューは後で記述します。

このレビューはネタバレを含みます

第二次世界大戦からの帰還。
心身ともに。
戦争体験で見失っていた以前の自分を取り戻して順応し、新たな一歩を踏み出すまで。

偶然、同じ輸送機に乗り合わせた三人。
それぞれの家に帰宅する様子や家族たちの出迎える様子が、実に興味深い。

デリーは、大戦下では大尉だったが、家は貧しく労働階級。結婚して20日の妻は実家におらず探すはめに。

アルは、大戦下では軍曹だったが、豪奢なマンションに妻と二人の子供たちと住み、絵にかいたような幸せな富裕層。

ホーマーは、大戦下では海軍の修理兵だったが、一戸建てに両親と妹という中流家庭。恋人のウィルマもいてリア充。ただ、義手ゆえの劣等感や周りに対する疑念は根深い。

それぞれのハッピーエンドで良かったね、なんだろうけど。
全く心に響かなかった。
なんということだろうか。
私が日本人だからかな。

アルについて。
アルが息子に"お土産"を渡すシーン。
「サムライの刀だ」
「日本の旗だ」
戦勝国である米国兵のアルが、亡くなった日本兵が肌身離さず持っていた『寄せ書きされた日章旗』を剥ぎ取って、戦利品として持ち帰っていたことよりも、"お土産"として息子に与えたことにショックを覚えた。
『寄せ書きされた日章旗』は、家族や親族、友人、恋人らとの絆なのだよ。
盗っちゃダメでしょう。還してよね。

さらに中盤で、アルは「沖縄で、上官から『あの丘を攻略しろ』と言われた」とも述べている。ハクソーリッジのことなのかな...と。
ダメだな。戦争しちゃダメだよってことしか伝わってこない。コレ反戦映画なの?

戦争終結の年
家族が揃った年
平和が戻った年
結婚した年
それぞれの最良の年。
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