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サスペリア PART2/紅い深淵のほーりーのレビュー・感想・評価

サスペリア PART2/紅い深淵(1975年製作の映画)
3.9
ある夜、霊能力者の女性が刃物でメッタ刺しにされ殺害される事件が発生。

たまたま凶行を窓越しから見た主人公は被害者の部屋に急いで向かうが、既に犯人はその場から逃げたあとだった。

現場検証の最中、主人公は不思議な違和感を感じていたが、それが何か自分でもわからないままだった。

やがて彼は独自で事件を調べるが、第二、第三の殺人が発生する。

原題の通り、全編にわたり真っ赤っ赤ぁなカラーを基調としたスリラー映画。

それにしても昔の日本の配給会社は続編でもなんでもない作品をPART2として公開してしまうから恐ろしい(しかも本作の方が「サスペリア」より古いのに)。

これは子供の頃、ビデオのパッケージデザインの人形が怖くて近寄ることもできなかった作品(笑)

何と言っても印象的なのが、走ってくる人形の気持ち悪さ。

シュールすぎて何度か繰り返して観ると笑っちゃうところもあるのだが、初見の時は思わずゾーっと背筋が寒くなった。

残酷描写に関しては古い作品だけあって作り物感が凄くて、かえって自分のようなビビりにとっては助かる😅

それでも思わず目を背けたくなるのは、首に刺さった硝子の破片、熱湯によって水ぶくれだらけになった顔、机の角に思いっきりぶつける歯など、我々観客がつい「うわ、痛そう~」と言っちゃうようなレベルのものを執拗に描いているからだと思う。

本作は第一の殺人の仕掛けがあまりにも見事なことで知られる作品。

よく考えると第二、第三の殺人が無くてもこの映画はストーリーとして成立してしまう。

憶測だけど先に第一の殺人とオチだけアイデアがあって、それだと尺が足りないから残りの殺人を付け足したような気がしてならない。

あとここから先は完全ネタバレになるのでコメント欄の方に記載します。

■映画 DATA==========================
監督:ダリオ・アルジェント
脚本:ダリオ・アルジェント/ベルナルディーノ・ザッポーニ
製作:クラウディオ・アルジェント
音楽:ジョルジオ・ガスリーニ/ゴブリン
撮影:ルイジ・クヴェイレル
公開:1975年3月7日(伊)/1978年9月23日(日)
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