JJのポップカルチャー愛が存分に感じられる映画だった。
オタクっぽい少年たちの映画撮影と、少し年上の女の子への恋心、姿をなかなか表さない未知の生物との出会いと、小さな町が豹変する気味悪さ。
船を直して帰りたいのに大人に虐待される宇宙生物というのはE.T.的で、地下で戦うシーンはITのよう。
中盤に子供だけで避難所を抜け出してアリスを救いに行くところの盛り上がりが良かった。
ただ、その分ラストでもう少し盛り上がりが欲しかった。
宇宙生物をE.T.のように可哀想な存在に全振りするか、ITのように敵に全振りするかすれば「助ける/やっつける」というカタルシスがあったのに、それを中途半端にしたのが惜しい。
他者をそんな簡単に二者択一に割り切れないという主張なのかもしれないが、物語的には割り切って欲しかった。
ラストでお母さんのペンダントを手放すシーンはジュブナイル映画らしくてとても好きだった。
エンドロールのオマケも面白かった。クオリティが高い。