こたつreboot

レクイエム・フォー・ドリームのこたつrebootのレビュー・感想・評価

3.8
つるつるの玉子豆腐が壊れていく様をスローモーションで撮ったような映画。精神が不安定な時は絶対に観ないでください。

いつも思うことですが、人生は厳しいようで温く、温いようで厳しく。言い換えるならば一寸先は闇であります。数多の誘惑に負けぬように意思を強く持っていても不幸は訪れるし、熟慮しながら足を踏み出しても風が強く吹けば揺らぐのです。何が良くて何が悪いのか、それを常に考えているのが人生というものなのでしょうか。そう。人間の能力として一番重要なものは想像力なのでしょう。

さて、本作品は、明らかに想像力が足りていない人々が壊れていく様を描いたものです。
確かに彼らに同情の余地はありません。しかしながら、それでも誰かが堕ちていく姿はとても痛ましく。更に同じモチーフを繰り返す音楽が恐怖感を際立たせていきます。特にカタストロフィに向かっていく場面では、まさしく観ている側の心も同じように押し潰していくかのようであります。

正直な話、自業自得で潰れていくだけならば、感情を切り離して見捨てるだけなんですけどね。
ところが、劇中のある人物が夢を見るんですけども(もしくは過去を思い出しているのかもしれません)、あれがね。もう、僕個人的にはダメなツボなんですよ。あれを出されたら、ゴミ箱の中に顔を突っ込んで叫んでしまいたい衝動に駆られてしまうのですよ。あー。救われないなあ。しんどいなあ。

いや、本当に『大切な人を悲しませないためには何をしたらダメなのか』という想像力は鍛えて戴きたいと思います。そして、我が身も同じことであります。感情に呑まれないように頑張っていきたいと思います。はい。