誰もが夢を見たがるもの。
そして、夢は実現するよりも見続けている方が心地よい。
なにも違法なドラッグだけが〝依存〟する対象ではない。
医師が処方するクスリだろうが、アルコール・ニコチン・ギャンブル・セックス・スイーツ・スマホ・ゲーム・趣味・人間…ありとあらゆる対象に人は依存する可能性を秘めている。
のめり込んだら止められない依存行為の途中は、天にも昇る夢心地かもしれない。
しかし考えてみれば依存する対象が悪い訳ではなく、結局は依存してしまう〝人〟が悪い。
快楽に溺れ自らを見失ってしまうのは、人間の弱さでも有り脆さでも有る。
そこが人間のある意味良さでも有るのだが…。
多分一般的映画の1.8倍くらい多いカット数でスピーディーに展開させる描写、ディテールを強調した映像は興味深い。
なんと言っても〝エレン・バースティン〟の堕ちていく姿は、ホラー映画並みに恐ろしい。
CGではなく何時間もかけた特殊メイクでシワや染みを表現しているが、生々しさと悲壮感が痛々しい。
夢心地とは響きは良いが一歩間違えると、自分が自分で無くなっている可能性も有るので気をつけたい..★,