いつの時代にも、どこの世界にも嫌なヤツってのはいるもんです。この作品では、金物屋、ハンス、コゼツですね。
傲慢で暴力的、目上の者には媚び諂うイジワルなヤツ、人を見下し独善的で価値観が凝り固まったヤツ。
しかし、だからといってそんなやつらを何とかしようと思ってはいけない。何故ならそいつらがいなくなっても、また第二、第三のイジワルなやつらが現れるからだ。キリがないのだ。そんなやつらのために、自分の人生の大切な時間を使うのは非常に勿体ない。
ただ言えることは、そんなやつらの言うことは気にしない、いや、気にしなくても良いんだ、ということを理解するしかない。
そして、自分が正しいと思ったことを貫く。間違いに気づいたら修正すれば良いだけ。それが自分にとっては「善」なのだから。
さらに「幸せ」の定義は、どこに基準を置くかで人によって違う。第三者からみたら、確かにネロとパトラッシュは可哀想に見えるかもしれないが、ネロはルーベンスの絵を見れただけで、何もいらない、幸せだ、と言った。
結局は、本人がどう思うか、どういう解釈をするか、どういう意味付けをするかによって、世界は悲観的にも楽観的にも映る。
人生の意味付けをするのは、あなた本人です。