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赤んぼ少女のtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

赤んぼ少女(2007年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかく山のホラーとして材料はここにととのいまくった。さてでだしも快調。嵐の山中でのエンコ。たどりついたのは古井戸のある廃園にかこまれた。たかい塔のある洋館大屋敷。まわりには広大な野犬群よけの高圧電流柵がはりめぐらされている。不気味な侍女。夜毎ひびきわたる。いるはずのない赤んぼのなき声。狂気の女主人と弱気な亭主。前半戦はこれらがゆったりとしたハーモニーでそこはかとない設定当時の。やけ跡混沌のやるせない闇をひきずり。なつかしの昭和三十年代ゴシックホラー感にひたれる。ところが後半戦となるといきなり高圧電流柵をとびこえ。イケメンヒーロー登場。そう今風に斎藤工の大活躍編アクションムービーとなってしまう。その落差は目眩さえしそう。あくまでよい意味でだ。これこそ当監督の本領発揮なのでそれはそれでよいのである。
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