人生とは自分で選択するものである事をヒーロー映画における悪役目線から描いた映画。
ヒーロー映画におけるヒーローに生まれたという運命論を否定していたり、ヒーローモノにありがちなヒロインを救うという価値観は、男尊女卑的である事を描いたりする。あと生まれた場所による周りの目線に苦しめられた経験が人を形作るという描写は人生は不平等であるという視点、メトロマンは歌は下手だが歌いたいから歌うという描写は才能が無くても自分の好きな事をやればいいとも読み解ける。
金持ちか貧乏かは生まれた場所で決まるというのがピケティの『21世紀の資本』。格差が拡大し、階級が固定化されていっている現在、このまま進めば、ここに描かれている物語は、絵空事として受け止められていくんだろうと思う。力を持つ者が善として固定化されていくのだから。なんだか色々考えるたくなる映画だった。
あと、ELO「Mr. Blue Sky」とか、Micheal Jackson「Bad」とか、とにかく音楽が気が効いてる。