佐藤でした

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカの佐藤でしたのレビュー・感想・評価

4.5
1930年代のニューヨーク。ユダヤ系移民のヌードルス少年はある日、仲間たちと酔っ払いから財布を抜き取ろうとするが、一人の少年にそれを阻まれる。その少年はブロンクスからやってきたマックスだった。ヌードルスとマックスは最初こそいがみ合うものの、やがては友情を深めていく。禁酒法を利用して次々と犯罪行為に身を染めていく少年たちは、束の間の栄光を味わうのだが・・。

禁酒法時代を生きた1人のギャングの生涯。少年期、出所後の青年期、そしてすっかり白髪になった時分、3つの時代が層を成し、ページを一枚一枚めくるように語られていく。

倉庫の一角でバレエの練習をする少女。穴から覗くヌードルスのためだけの舞台のようだ。彼女は子どもながらに、夢 “ビジョン”をしっかりと持っていて、チンピラとは付き合わないと意思を固めていた。
そんな肝の据わった美少女をジェニファー・コネリーが演じている。長編デビュー作なのかしら。震えるほど可愛いです。

子ども時代は、30年代のニューヨーク。屋台が出ていて、湯気なのか煙なのかでいっぱいの街は、とても活気に満ちていた。まだ空き地もあって、ボロボロで穴だらけの古い街なのだけど、子ども達はそこが楽しかった。

大人の格好をするのが楽しかった。大人を真似て新しいビジネスを始めた。大人みたいに札束を数えた。そしたら予想外の方向へ事は進み、少年時代に一つの悲しい結末を迎えることとなる。もう“ごっこ”では済まされない場所まで来てしまったのだ。


‥3時間40分。少々長めの作品ではありますが、「覗き穴」「裏口」といった伏線回収も散りばめられていて面白い。

エレベーターを作動させて、上で待つ敵にエレベーターで上がって行くと思わせながら後ろからバキュンといくシーンは、少年時代の覗きの場面で彼女に後ろから声を掛けられるシーンとリンクさせていたり。

時代を行ったり来たりして「ああ、あの時の」と思い出のように自力で想起させるから、本当に1人の人間の人生を眺めているような気分になる。

もう本当に、構成がお見事でした。

これぞ有意義な時間。
あとに残る多幸感。
こういう作品に出会うために
映画を愛しているんだ。
生きててよかった、というと
それはちょっと大袈裟か。