トランスマスター

らせんのトランスマスターのレビュー・感想・評価

らせん(1998年製作の映画)
3.0
原作読了

再視聴しました。(初回はもちろんVHS)

あのJホラーの金字塔『リング』の続編
解剖医の佐藤浩市の元に行政解剖として、友人の真田広之の遺体が運ばれる。その遺体の体内からあるモノが、検出され遺体の第1発見者の真田広之の交際相手の中谷美紀と謎解きをしていくお話です。

◆良い点/注目ポイント
・前作の貞子のイメージが、井戸から這い出るアンデットとという括りが有名で、スピンオフ映画が沢山出ていますが貞子は、悲しい運命を背負った美少女サイキッカーという原点の描き方が、また対称的で好感が持てます。
・呪いのビデオの死に至るメカニズムについて、面白い仮説が展開されホラーの設定としては、斬新です。
・若い中谷美紀が、当時の90'sファッションと見事にシンクロしており一目惚れ確定の魅力を醸し出しています。

◆改善点
・『リング』の時よりも恐怖<謎解き要素が、強くなりそれはそれで両作品の世界観を掘り下げているのですが、[不気味]の要素は随所に欲しかったです。私の『リング』の好きなシーンは、呪いのビデオの中に出てくる丸い鏡の中の髪をとかしている女の人のシーンです。あの不気味さは、日本人監督しか出せないのではないでしょうか❓

◆総括
・都市伝説マニアの私としては、ラストシーンでの会話が、マイクロチップを頭に埋め込んだ次世代へ進化した人類のように感じました。
また巻末で人は肉親と世界を天秤にかけた時どのような決断を下すか、あのザ・ロック様の災害救助映画でも同じ選択をしていたなあと、理想と本音について再確認しました。
『リング』と『らせん』を観てない方は、是非見てほしいと思います。まず『リング』は、部屋を暗くして一人で丑三つ刻(AM2:00)に見てください。私はホラー耐性があるので、上記の視聴方法で観ましたが、画面が暗くなりその度に反射する自分の姿の隣に誰か映らないよね❓という自らの妄想により苦しめられましたので、我こそはという猛者は、実践してください。
原作本は、『リング』『らせん』『ループ』『バースデイ』と続きますので、『らせん』のストーリーの先に興味のある方は、『ループ』をご覧ください。