けんくり

奇跡のけんくりのレビュー・感想・評価

奇跡(2011年製作の映画)
4.0
親の離婚で離れ離れになってしまった兄弟が、「奇跡」を求めて小冒険に出る是枝監督作。九州新幹線開通記念映画。

とにかく"子ども視点"が徹底されているが、合わせてノスタルジーも感じられる絶妙なバランス。

例えば『スタンド・バイ・ミー』みたく、大人になった主人公が少年時代を回想するような、入り口としてノスタルジーではなく、あくまで今その時を生きる小学生の視点。

全てのものが輝いているわけではなく、楽しいことは楽しいし、苦しいことは苦しい。そんな素直な子どものリアリティがあって、「ああ、自分もたしかにこうだったな」と、出口でノスタルジーを感じられる。