Jun

奇跡のJunのレビュー・感想・評価

奇跡(2011年製作の映画)
4.6
【奇跡という今の一瞬】


是枝監督の作品はどれも、
✔︎修学旅行の夜に友達と恋バナをしているような感覚、
✔︎ヒッチハイクをして見知らぬ家族の温かさを感じた時の感覚、
✔︎小学校のサッカーの試合前に円陣を組んでる時のような感覚に陥る。

映画として作られた出演者の自然体が現実よりも自然で美しい。
日々生きている世界もこの作品のように客観的に自分を見てみると、
本当はとても美しいもの(奇跡)で溢れているのではないかと思わされる。

その奇跡はあまりにも当たり前すぎて感度が鈍くなってしまっている。
そんなことを教えてくれるような作品でもあった。
分かっていてても頭の中だけでは実感できないものを感じられた。


<勧めたい人🙋‍♀️>
✔︎ もちろん全員!


<好きなところ🙆‍♀️>
①表面には何も進んでいないように感じさせるストーリー🚇
映画を観る前タイトルから予想するストーリーとして、

「死にそうな家族が生き延びる!」とか
「分かれていた家族が最後には一緒になる!」のようなストーリーを勝手にイメージしていた。

その予想とは打って変わって終わってみたら、表面的には劇的に変化は感じられてない。
しかし、そのくらい自分の奇跡の定義、奇跡に対する刺激が上がっていることに気づく。
家族がいること、友達がいること、やりたいことがあるということ、そして、生きてるということ。
谷川俊太郎の「生きる」が出てきた時にそのように感じた。


②子供達👧
え?この子はあの子に似てない!?
と思って調べてみると、橋本環奈の子供時代が出てることに驚き!!
今の活躍を知っているからこそ偏見もあるかもしれないが、この頃から自分の世界観を画一させているように感じる。

そして全体的子供達のシーンが多く、その純粋さや真っ直ぐな想いが懐かしくもあり憧れも思わせる。
集まって自分のやりたいことを照れながらも語っているシーンはやけに感動しました。


③ノスタルジックな世界観🎇
自然と花火と子供が夏より似合うのではないかと思う是枝監督の世界観。
エモいというのはこのことかと思わされるような情景、物、人。
100円玉がこんなにも美しく感じるとは、、、


<まとめ✍️>
「家族」というテーマを色んな角度から、そして色んなテーマへと発展させ気づかせてくれる是枝監督。
はっきりと全部言語化できないことも含めて他の方のレビュー、考え等を味わい初めて映画として成り立つと思う。
今の奇跡とこれからの奇跡に万歳!

素敵な映画をありがとうございました😊
Jun

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