アンディ・ラウ20歳の映画デビュー作。
アン・ホイ監督(中国人と日本人のハーフ)は報道畑出身らしく、女性らしからぬ視点で北ベトナム批判をしている社会派ドラマでした。
この30年後の作品『桃さんのしあわせ』では、ラウが50歳でとても地味な普通のおじさん役を演じた心温まるヒューマンドラマを作っていて大好きなのですが、こちらは監督も若かったので勢いがあり、かなりハードでホラー並みに血を見る内容でもありました。
ベトナム戦争終結から3年の1978年、北ベトナム、ダナンが舞台。
日本人の報道カメラマン芥川が終戦後のベトナムを取材するために現地入りする。
街は活気を取り戻しているように見える。しかしそれは表向きであり、警察による反政府狩り弾圧が続いていた。芥川も巻き込まれたりするが、取材で知り合った14歳の女の子の一家に接し、融通して逃してやろうと奮闘する。
容赦ない取り締まりに銃砲が鳴り響き、まだ地雷が埋まっている。その撤去をやらされアメリカに渡る夢を持つ若者をアンディ・ラウが演じている。ラウはまだ垢抜けてなく、いかにも原石のように見えました。
日本人が主役となっているが、役者は香港人。
Nikonのカメラを持ち、お辞儀を丁寧にする日本人を誇張していました。
コロナ禍前のベトナム一人旅(ホーチミン)が楽しかったので、今度はダナン辺りも良いな〜と思っているけど、45年前はあんな情勢だったのか?と勉強になりました。