おやすみ

マイ・フレンド・フォーエバーのおやすみのレビュー・感想・評価

4.5
病気を題材にした作品や、友情物語は泣くのが悔しくて、おらここ感動必須シーンや、どや?みたいな空気がどうにも腹立たしいと思うタチの捻くれた人間なのですがこの作品はそういった今お前らを泣かせてますっていう悪どさが無くて、それはもうティッシュも使わず只々涙を垂れ流し歯を食いしばって泣きました。

孤独な捻くれ少年エリックは、HIVに感染してしまった一人の少年と出会う。埋め合わせられない筈だった二人の心の隙間は、時が進むに連れて互いに満たしあっていった。夏、という季節の素晴らしさも去ることながら二人の思い出が川に反射する太陽の光のようにきらきらと輝いている。初めて一緒に作った砂の城、スボンの端とTシャツの後ろをビチャビチャにする潜水艦ごっこ、二人で食べたチョコやキャンディー、治療と称して煎じて飲んだ葉っぱ(冷静に考えるとかなりやばい)ニューオリンズを目指して自分たちの限界を知った旅行記、全てが二人の永遠だ。

デクスターのお母さんが言った、何よりの治療法だったという言葉と、エリックの母親に突き立てた母親の顔が良いシーンである。他にも挙げたらキリがないほど、この映画には沢山の思いが詰まってる。僕の血は毒だ、11歳の子供がそんなことを口に出来てしまうのが当時のHIVの怖さを物語っているだろう。

エリックのあの物思いに耽顔が忘れられない。宇宙と靴の話は私の中でも永遠。何回泣けばいいんだ、いい加減にしてくれと思いながら淀んだ心が浄化されていく映画でした。一年に一回はマイフレンドフォーエバーを見て自分の中に純粋さを取り戻す努力をしようと思う