KozaiSzatosi

ひとりぼっちの青春のKozaiSzatosiのレビュー・感想・評価

ひとりぼっちの青春(1969年製作の映画)
3.6
アメリカン・ニューシネマと呼ばれた一連の映画の中でも、一際暗い、暗い、一作。

大恐慌時代のアメリカ。男女ペアになってひたすら踊り続け、最後まで残れば賞金が貰える、というダンスマラソン大会に、たまたま参加してしまった主人公。

大抵の映画は、最初に前提として登場人物たちの日常や過去が映し出されるが、この映画は、いきなりダンスホールから始まる。1から10まで、ダンスホールでの噺だが、途中途中で主人公にはなにかあったらしい...という事がにわかに示される。

ダンス大会の噺とはいえ、最後に残るまで延々と踊り続けなければ金は手に入らないのだ。不況の中、それでも踊り続ける人々は、徐々におかしくなってゆく。
''They Shoot Horses, Don't They?''というタイトルの意味するところがようやく解るラストに至るまで、ただただ代わり映えのない地獄が映し出される。正直途中はかなり退屈で、観ていて苦痛すら伴うが、故にジワジワと伝わってくる狂気。まさに、時代が生んだ異色作といえよう。