FILM REDを機に再鑑賞&再レビュー。
ONE PIECE映画の傑作の一つかと思います。
各キャラが名前のある敵を倒すわけではないのだが、それを一味同士の掛け合いや船のレースの中での一挙一動に落とし込むことによってカバー。というか変にバトル入れるより、一味の掛け合いを観ていた方が魅力が伝わってくる。
ナミは金銭面や交渉で。チョッパーやウソップは医者と狙撃手を明確に担う場面があるし、新参者のロビンは年長者らしい冷静さといざという時の能力アシスト。ゾロとサンジは一応バトルを差し込み戦闘員アピール。
各々の役目をちゃんと果たしており、バランスが素晴らしい!
ルフィはしっかりボスとの戦いに集中。
敵のガスパーデも小物ではなくクロコダイル以上の懸賞金ということで強大感もあるし、何よりボスとしての器の大きさもあり迫力がある。声優の故・石田太郎のドスの効いた声も素晴らしい。
他のオリジナルキャラのシュライヤもデザインが良く単純にかっこいい。
そして一番この作品が成功していると思っているのは、ストーリーの根幹を海賊同士のデッドレースにしているところ。
どっかの島で何かが起きる、のではなく本編の大半は船上シーン。
デッドレースが行われる島では海賊たちが隠れて準備をして、裏ではレースの前に馬鹿騒ぎ中。いざ始まるとルール無用の殺し合い。目指すはゴールのみ。得られるのは富と名声。海賊らしさが詰まっているではないか!
危険の中に自ら飛び込みむしろその危険を楽しむ。
ルフィがやりたいことが目の前で繰り広げられるのでワクワクが止まらない。
少々残念なのがデッドレースが盛り上がるのが最初だけで、そのあと敵船との小競り合いが少ししかないところ。もう少しゴールに至るまでの一悶着が欲しかった。
あと、ガスパーデとの戦いも完全にクロコダイル戦になぞらえているので既視感が強い。ゴムゴムのバクバクとか笑
主題歌は当時、2ndアルバム ユグドラシルを出す1年前の文字通り脂が乗っていた頃のBUMP OF CHICKENが歌ってる。sailing dayかっこいい。
CDを持っていなくてなぜかDVDのエンディングだけを繰り返し聞いて歌詞を覚えようとしたのが思い出笑
映画ワンピースを観るならまずコレとねじまき島がいいかと。