竜平

バンコック・デンジャラスの竜平のレビュー・感想・評価

バンコック・デンジャラス(2008年製作の映画)
2.8
ニコラス・ケイジ主演。これまでたった一つの失敗もなく依頼を遂行してきたという完璧主義、まさに完全無欠の殺し屋「ジョー」の物語。

タイトルにある「バンコック」ってタイの「バンコク」のことだったんだねー気づかなかったー、ってのは置いとくとして。自ら設けた4つのルールを確実に守り、またそのルールに従い自ら最後と決める仕事の、その最中に起きてしまう出来事。どんなに凄腕の男でも、引退を目の前にしてやっぱり気が緩んじゃうってゆー展開。いやしかし、てっきりニコラス・ケイジが銃ぶっ放して無双しまくるだけの映画かと思ってたんだけど、バッチバチのアクションというよりもこれはヒューマンドラマのような気がする。これまで仕事一筋で孤独に生きてきたであろう彼がようやく自分の人生と向き合い始める様というのを色濃く描いてる印象。自分の技術を伝授したり、恋なんかもしちゃったりして。まぁその「最後の仕事」になる今作の内容以前のことを丸々こちらの想像で補完しなきゃならなかったりするんだけども、ね。悲しき運命というのかな、その運命に逆らおうとする様は魅力的ではある。

この映画をもっとアクション寄りにしてドラマ部分を単純明快にして、要するにおもしろくしたのが『ジョン・ウィック』ってことになるかも。とは言え、ニコラス・ケイジの魅力は満載、真のニコケイ好きにだけオススメしたい。
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