男はくらいよ監督さそり

ラースと、その彼女の男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

ラースと、その彼女(2007年製作の映画)
4.5
一見、リアルドールに恋した特殊な男のコメディの様で、実は現代人の孤独やコミュ障を描いた作品です。この映画ではリアルドールだけど、実際には二次元やペットやフィギュアやアイドルに依存している人は沢山いる。
そうした誰にでもあるフェチティズムや一方的な恋愛や思い込みを鋭く描いた傑作です。ライアンゴズリングの演技ではこれがベスト。
太った顔や体型や動き、表情や目つき、赤面、色んな面で本物です!しかもキモくないギリギリのところで可愛さまで出してます。
周囲の兄夫婦、同僚の女子、女医、神父、街の人々全員の温かさが素晴らしい。決してラースを変質者扱いせず、ビアンカに表情や温もりまで生まれてくるのは見事。ちょっと鳥肌立ちました。ビアンカは神だったとか色々解釈も出来る現代のお伽話。