こぅ

スリープレスのこぅのレビュー・感想・評価

スリープレス(2001年製作の映画)
3.3
久々2回目の鑑賞。

ダリオ・アルジェントが初期スリラーに回帰した!
と話題になった'01の【ジャーロ】。
ある意味ダリオ最後の作品。ジャケ写は日本版のが良い。

17年前の北イタリア・トリノで起こった陰惨な連続殺人事件の悪夢が蘇る。当時の容疑者は死体となって発見され解決した筈だったが、同じ手口の連続殺人が発生。模倣犯なのか、それとも17年前の真犯人なのか⁈…。

回帰したと言っても脚本に穴(無理)があるのは相変わらずダリオ印だ。
それは先ず冒頭の娼婦とサディスティックな客とのシーンから第1の殺人までに誰もが分かる”ん??”が顕著に出る。不可能だ。(どうなる⁈とワクワクドキドキしていたのに興醒める。)
しかし、このシークエンスが本作ファースト&ラスト、最高の見所とも言える。証明、カメラワーク、娼婦の顔パーツのアップなど不気味なスリル、ムード演出は健在のダリオ印。
引退した元刑事役でマックス・フォン・シドーが出ていて飄々した役柄で作品に【和み】与えてくれるのも見所。それはサスペリア2の音楽教師と女記者の和やかなラブコメパートの役割みたいなもの。本作は【サスペリア2】に良く似ているが、あの才気が衰え、特にただグロい殺しを見せたいだけで【美学】が出ていない。ダラダラと長い。それでもまたいつか観てしまうだろぅダリオ印。


結末(決着)は唐突(手抜き⁈)でビックリする。
こぅ

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