フランコ

おかあさんのフランコのレビュー・感想・評価

おかあさん(1952年製作の映画)
3.8
人がバッタバッタと死んで行くのにこの妙な明るさはなんだろう。。死の場面はおろか、死を悼む家族の姿すら映らない。運動からなる画面のテンポは元々抜群の成瀬だが、本作では時間もビュンビュン進み、感情の断絶に加担している。香川京子のナレーションのひとごと感も相まって、一種のサイコホラーとも言える。加東大介が現代では名付けようのない「捕虜のおじさん」と呼ばれているのが可笑しい。

基本的に唐突に終わる成瀬映画だが、まさかのフェイントに衝撃を受ける。

2017/10/22 DVD
フランコ

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