五十

妖怪大戦争の五十のレビュー・感想・評価

妖怪大戦争(1968年製作の映画)
3.8
昭和特撮の大きな魅力の一つって「哀愁」だと思うわけですよ。

この映画に出る妖怪って、あくまで操演(ピアノ線で吊るすアレ)やら、着ぐるみやらで登場するんです。(当然ですが)
この、「あくまでも作り物感」がどうしようもなく僕の心を掻き立てるわけです。

フェチな話になってしまいました…。



物語の舞台は、江戸時代。
外国の古代遺跡から目覚めた強力な悪魔「ダイモン」が、人間の生き血を求めて日本に飛来し、殿様とすり替わってしまう。
権力をも手にしたダイモンは、毎晩人間の生き血をすすり、殺し続けていた。
それを知った日本の妖怪たちは、自らの土地を守るために戦うのだが……。


というお話ですね。

強力なダイモンに、弱い日本妖怪が徒党を組んで戦いを挑む構図がGOODです。
妖怪は襲うのではなく、驚かすのが本職らしいので。笑

終盤は、特撮によるあっと驚くスペクタクル映像もありまして、なかなか楽しく鑑賞させてもらいました。



こういう、特撮ならではのワクワクが最近は足りない気がしますなぁ……。


今見るとお粗末なところもありますし、おそらく当時から見ても本作は拙い作りだと評価されていたんでしょうが、こういう特撮魂をビンビンに感じる作品を僕は嫌いになれませんね。
五十

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