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眠狂四郎 勝負のmitakosamaのレビュー・感想・評価

眠狂四郎 勝負(1964年製作の映画)
3.4
スカパーにて。雷蔵版の眠狂四郎2作目。
正直、1作目より1作目っぽい。ドラマも今作の方が骨太で、断然出来が良いな。

眠狂四郎がヒョンなことから出会った老人が、実は勘定奉行。
この勘定奉行役に加藤嘉。飄々として屈託なく、でも正義感も強いという好感度キャラ。
この勘定奉行が、財政立て直しの為にお姫様の化粧代まで削ったので不評を買うことに。
勘定奉行の暗殺を企む者、狂四郎を狙う者、更に女占い師が異人の夫を助けるために裏で暗躍する。
一筋縄でいかない中で、どこか楽しんでいる風情も見せる狂四郎。格好良い。

そして企みにより、柳生但馬守宗矩と御前試合をすることになる。おお!ココに来て実在の人物まで登場。

お姫様も途中で折れるが、引っ込みの突かない連中が狂四郎に挑みバッタバッタと斬られる。
今作の何が良いかってさ、円月殺法の恐ろしさがコレでもかと説明される所。円を描く時に隙が出来、つい相手が踏み込んでしまう。わかっていても罠に嵌る。
狂四郎のキャラが明確になることで、主役の圧倒的な存在感を放つ。この当たり前のことが1作目よりちゃんとしている。

勘定奉行の加藤嘉の好演と共に全体的に完成度が高い。
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