がんばっていきまっしょいの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「がんばっていきまっしょい」に投稿された感想・評価

ずーっと学園生活が終わらないで欲しいなあ…という私みたいな人間にとって、ずーっと終わらないで欲しいなあ、という気持ちになる映画。内田有紀、広末涼子、と来て田中麗奈だったんですよね。そんな時代。
1998年,日本
監督:磯村一路

ボートにささげる青春もいいじゃないか

放課後海に集まって、練習して、海で合宿して、夜眠れなくて、海で花火して、

そんな17歳の時代を歩んで見たかった。
自分に馴染みのないボート競技のドラマであるが、面白かった。

田中麗奈がみずみずしい。
輝いている✨
タイトルになってる掛け声以外、際だった特長はなかったように思う。田舎の女子高生の青春スポーツもの。女子高生キャストのバランスが良く、雰囲気が良かった。
夢野猫

夢野猫の感想・評価

3.5
少年の面影が残る田中麗奈(笑)の主演による青春部活映画。

進学校にギリギリで入学したものの、今一何をしたいのか自分でも解らない少女が、女子ボート部を作り仲間を集め大会を目指す……。
有りがちな物語と展開を一歩引いた淡々とした感じで描いた佳作。

今は絶滅種となった“ブルマ少女”を存分にお楽しみ下さい(笑)
90年代日本映画「ウェルメイド」の臨界点として今一度、蘇らせたくなります 磯村一路「がんばっていきまっしょい」

思えば90年代の日本映画の何と豊かな事だったか。
阪本順治、北野武が登場しただけでなく青山真治、塩田明彦、松岡錠司、望月六郎、三池崇史等も同時に現れ、崔洋一、黒沢清が大覚醒し、大島渚、吉田喜重、今村昌平などの巨匠も最後に底力を示しました。
新人監督大量進出というムーブメントも沸き、寡作ながらも今なお健闘している俊英監督たちも登場。

そして観続けた此方に「発見する」喜び(本当は私が発見したって訳ではありませんがww)を与えたくれたのが廣木隆一、瀬々敬久、そしてこの磯村一路監督です。
寺脇研さんに扇動され随分ピンク映画も観ましたが「何やら違うぞ」と思わせてくれたピンク映画監督のお一人です。

その磯村監督「がんばっていきまっしょい」を初めて観た時「やはり!」と確信したものです。
繰り返しますが頭角を現したのはあくまで磯村一路の才能ゆえで私の発掘能力ではございませんww

まずは圧倒的な絵の美しさ。
そのひとつひとつシャープな編集でシークエンスになると、そこにはため息しかでないような美しい「映画」に仕上がります。

本来1シーン1カットの長回しに力むと、細かなカット割りが粗くなりがちですがそれもさしたる困難さもないように涼し気に処理してくれます。

じっくり見せる長回しシーンの力強さと、カット割りのダイナミズムが同時に内在しており、信じがたいほどの違和感のない奇跡生まれます。

例えば腰痛で下元史朗の医師から「ボートに乗ったらあかん」と告げられ本来のスポ根ものなら余計にその枷に奮起しそうなものですがこの主人公田中麗奈はあっさり主役の座をおりるかのように素直に受け止め帰りの駅のホームで同級生にからかわれるシーン。

会話を切り返しのカットは「オズポジション」的に刻まれた後、電車に乗って主人公が悔し泣きするシーンは1カットで押さえています。
そこでは長いカットを特別長く見せているわけではありません。

短いカットが間に効果的に使われているから、そこそこの長さのカットでも、長回しと同じような効果が生まれるのでしょう。

才能に欠ける割には妙にカンヌ受けの良かった女流監督あたりならアクビが禁じ得ないリズムとテンポになってしまうのです。

こうした長短のカットが、この作品独特の「間」を生み観ている私たちは地方都市のボート部の様子を描いた物語であることさえ忘れ、女子高生独特の「匂い」と「温度」を画面から味わえます。

その官能性はまさにピンク映画の濡れ場演出で鍛え抜かれた磯村監督の技そのもの。

内容はスポーツをモチーフにした映画でありながらも、主人公たちがスポーツを通じて人間的に成長して行くとか、好成績を上げて賞賛されるとかいう安直な抒情に誘うような映画ではございません。、

彼女たちのボートの季節は高校1年生の春から2年生の秋で終ってしまい、その短い時間にすべてを燃焼しつくしてしまう。
そんな一瞬の輝きを観ている私たちに実感させることだけが、この映画の命題であるかのように感情の高まりのポイントで、音楽を少しかぶせれば観客が簡単に泣いてしまうようなシーンになっても、聡明に回避しております。
観ている私たちに高まる感情があったとしてもそのの高まりは映画から押し付けられるものではなく、観客の内面から沸きあがってくるのです。
後々に日本アカデミー賞を受賞したらしい山崎某の3丁目のとか冠されたフィルムのように醜いノスタルジアに逃げ込む痕跡などこの作品とは決定的に違う点です。

この作品に見出せる唯一の「視点」。田中麗奈の父役・クリーニング店を営む白竜さんの背中が物語っております。
娘の学校生活に関心があるのか、無関心なのか?
決して不穏な空気など流れていないこの家庭なら普通に娘を想う父の筈。もしかしたら父の労いを求めているかもしれないのですが白竜はあくまで娘とそして観ている私たちに「優しく」背中を向けたままです。
初めて見た時は、名作には届かないけどいい映画というくらいの印象だったのに、時が流れても不思議と心に残っている気になる一本。それを確かめるために久々に再鑑賞。
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運動が得意でもない普通の女の子(悦ネエ=田中麗奈)が高校に入学して、仲間を集め、新しく部を作るところから頑張った高校女子ボート部のお話。
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私の好物のスポ根的青春コメディのようでもありますが、ちょっと雰囲気が違う。ボート競技の奥深さの説明はほぼゼロ、彼女たちが目標に向かって練習を頑張って驚異的に成長して目標の大会で優勝する、というわけでもありません。特別な練習もありません(わけありコーチは出てきますけど)。
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時代は1970年代半ば、スポーツを科学するなんて発想はなかった時代。舞台は松山、男子ボート部小屋のある興居島(ごごしま)、波穏やかな瀬戸内海の風景、ブルマー姿の彼女たち、松山弁の会話、音楽もいいですね。原作者(敷村良子)の高校時代の体験が色濃く出ているに違いないノスタルジーを感じます(時代も私の頃に近いしね)。
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男子ボート部員にボートの漕ぎ方を一から教わるところから始まり、練習を頑張って(といっても普通以下のレベルの練習ですが)、夏合宿で絆を深め、臨んだ秋の新人戦で惨敗・・・。やる気のなかった彼女たちにも悔しさがそれなりに芽生え、冬の陸トレに一層励み始める(といっても全然ダメな感じですけど)。その合間に不器用な恋愛が挟まれてちょっと切なかったり…。青春っていいねぇ。
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進学校だから高校3年のうち部活に打ち込んだのは2年だけ、今どきのブラック部活とは全然違う、親も無関心、緩~くて自由な本来の部活の雰囲気。そんな中、彼女なりに一生懸命頑張ったのです。それでいいじゃない。こうやって彼女たちの心に刻まれるであろう青春の一ページができあがる。そんな時代が私にもあったよなぁ、と共感する人が多いのではないでしょうか? これは名作です!
BOOMER44

BOOMER44の感想・評価

4.4
近年の日本映画ではNO.1の傑作。
若手俳優陣の演技が素晴らしい。
音楽も秀逸。
ごじ子

ごじ子の感想・評価

2.5
すごく普通。本当に普通の青春映画。どこにでもいそうな普通の少女の生活を題材に、発掘されて間もない演技力未発達の美少女を主演に、その一瞬の煌めきを映像に閉じ込めている。
同じ友人と、劇場に二回観に行きました。
その相方が二回目の鑑賞後、つぶやいたんです。
「オープニングのタイトルが出たところで泣きそうになった」と。
友人は、幸せなことに、物語と同じ思い出を共有できていたのです。物語の舞台は、松山。
高校には入学したものの、何をしたいのか目的もなく「高校生はつまらんなぁ」とボヤく悦子。浜辺でボート部の練習風景を見ながら、何故なのか理由は分からないながらも、その姿に惹かれていく。朧げではあるが、やっと自分のやりたいことを見つけた悦子は、ボート部への入部を希望。だがしかし、自分の高校に女子ボート部がないことを知る。こうと思ったら引かない悦子は、「なかったら作ったらいいんじゃ‼」と決意、仲間を募って、女子ボート部を発足する。
悦ネェ、リー、ダッコ、ヒメ、イモッチの五人は、ボート部を立ち上げたものの、一体どうやって練習していいのか分からない。男子部員に教えてもらいながら四苦八苦、それでも部活動のレベルには程遠い。
そんな彼女達を不憫に思った男子ボート部の顧問は、新しいコーチを見つけてきてくれるが…。
田中麗奈さんのデビュー作ですが、僕は決して彼女だけが特出していたとは思えません。
主人公の五人、みんなが素晴らしかった。
控えめながら、みんなとの繋がりを幸せに感じていたリーがつぶやきます。
「合宿ってえぇなぁ。みんな一緒で。」
純粋だな…。
手が血だらけになりながらも、必死でオールを漕ぐ
イモッチ、最初は体格通りのか細い声だったコックスのヒメは、練習が進むに連れて絶叫を振り絞る。「ドベじゃないよっ‼︎」
クールなダッコは、試合後に号泣し、放心する。
正にこれが青春なのです。
その後、テレビドラマ版も放送されましたが、自分の中で「これは違うわ」と拒否反応(笑)。やっぱり松山の海、方言、物悲しい雰囲気が、素晴らしかったのだと改めて思いました。リーチェの歌うオギヲディヨラ、揺らめく波間、キャッチローの掛け声、思い出すとジーンときてしまいます。