トカゲロウ

ジャズ大名のトカゲロウのレビュー・感想・評価

ジャズ大名(1986年製作の映画)
4.3
ジャズ×お侍さん
(ハイハイ、よくある異文化をくっつけてみたキャッチーさだけの映画ね!)と、思った貴方。
いやはや、この映画はそれだけではありませんでした。
深い内容?逆です。全く中身がありません、勿論良い意味で。

始まって3秒で好きなタイプの映画だと判り、5分で下らないギャグに声をあげて笑っていました。
歌舞伎のような舞台が映ったかと思えば、急にリンカーン大頭領の髭の話になりますからね。

奴隷解放や幕末の争乱など、かなりディープな題材をおいてけぼりにしてただただジャズセッションでイェー!な内容。
あからさまにわざとです。
それらの深い知識を監督は持っているのは節々に感じられます。
しかし、政情がどうであれ民衆や音楽の力が一番強いのだという確固たる信念があるのでしょう。

印象深いのは、セットのギミックですね。面白いほど、舞台が動きます。
時代劇は舞台がしっかりしている固定観念を崩されてしまいました( ´∀`)

正月にダラダラ観る映画としては最高でした。
しかし、オッパイが数秒映るのでお子さんとは観られないかもしれませんね。
また、幕末という時代背景を知らないと少しわかりずらい点もあります。
中身がスカスカな作品は嫌いという人も、観るのは避けた方が良いかもしれません。
別にそんなの気にしないぜ!っていう人が観てみたら、案外掘り出し物な作品かもしれません。

この岡本喜八監督、素晴らしい技巧派監督ですね!