鰯

ジャズ大名の鰯のレビュー・感想・評価

ジャズ大名(1986年製作の映画)
2.8
ええじゃないか

幕末の混乱真っ只中の駿河。アメリカからアフリカへと向かうつもりであった数名の黒人男性が命からがら駿河湾にたどり着く。当地の藩主で音楽好きの海郷は、彼らに一目会いたいと願うが、、、

題材も面白いし、終盤のカオス感はかなり好み。日本人同士のやりとりとか、藩主の妹のふざけ方はめちゃくちゃ好き。そろばんの使い方斬新すぎる
それでも、序盤10~15分くらいのジョーら黒人の描き方、経緯などが何とも受け付けず。中途半端だし、わかりにくいし、あとの流れから要らないように思う。
ジャズも(個人的には)一辺倒でなかなか変化がなく、人間の解放としての音楽が非常に手狭に収まっているように思いました。音楽に精通しているわけではありませんが、こんな型にはまった形式でよいのか?という疑問がぬぐえません。ラストのどんちゃん騒ぎも、目には騒がしくても音楽的な面白さに欠けるように感じます

民衆運動との邂逅とか、日本楽器とのセッションとか分厚くしてリメイクでも観たいところ。
鰯