傑作。集大成。
『血と砂』や『吶喊』、前作の『近頃なぜかチャールストン』のラストが30分ある映画。
地下でジャズがどんどんスウィングしていくのに連れて1階で時代はどんどん進んでいく。地下での生の喜びに溢れた演奏に対して1階では死が通り過ぎていく。戦争は通り過ぎたが、人間の生きる喜びが「終」がでる瞬間まで続いていくし、止め絵で終わるのだから、あの「生」は今もつづいているのだ。
嘘っぱちの奴隷解放を乗り越えて。敵だ味方だを振り切って。最後に生き残ったのは反戦で反レイシズムだ。素晴らしい!
実に岡本喜八らしい85分。集大成だ!
岡本喜八Amazonプライム・ビデオ公開年順の視聴15本目。