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極北の怪異/極北のナヌークのkazu1961のレビュー・感想・評価

3.6
▪️Title : 「極北のナヌーク」
Original Title :「Nanook of the North」
▪️First Release Year:1922
▪️JP Release Date :1924/08
▪️Production Country:アメリカ
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-333 再鑑賞
🕰Running Time:78分
▪️My Review
こういう歴史的な作品ってレビュー点数つけようがないですよね!!
アザラシを収穫して、食肉もそうですけど、皆んながあったかそうなアザラシの毛皮服を着てるのが印象的です。凄い文明の知恵ですよね。生きていくための極限の知恵、今の時代もっと考えるべきことがありますよね。
約100年前に極北の地で撮影された、世界初のドキュメンタリー映画、「ドキュメンタリー」という言葉を初めて用いた作品なんです。。しかし、当時ではヤラセ疑惑いっぱいの作品です。「ナヌーク」が蓄音機を初めて見て驚愕するなど「文明」との距離感が繰り返し強調されますが、実際には当時のイヌイットの生活はかなり近代化されており、すでに電気や銃器を利用する村人も多かったことが分かっています。それでも今から100年近く前になるとそれも含めて貴重なドキュメンタリーですよね。
映画の舞台はカナダのケベック州北部アンガヴァ半島に暮らすイヌイットの村で、とくに壮年の狩人「ナヌーク」と妻ナイラ、その子どもたちの一家を主人公としています。作品では、1年の大半が極寒の季節となる過酷な環境で、彼らが家族・村人と協力しながら生活をささえる様子が紹介されています。
ナヌークは勇敢な狩人で、銛一本で巨大なアザラシに挑み、カヌーや衣服を自分で作り出す技術も持っています。映画は、ナヌークが銃器や電気など文明の利器を拒み、幼い子どもたちにも古くからの生活の知恵を教育しつづける姿を克明に描いています。
監督のフラハティは1910年初頭にカナダ太平洋鉄道が開通したさいハドソン湾沿岸部を周遊、そこで厳しい自然に向き合うイヌイットの姿に深く感動して、彼らの生活を記録したいと思うようになりました。
本作、1922年にアメリカの映画監督ロバート・フラハティによって製作されたサイレント映画です。カナダ北部で暮らすイヌイットの文化・習俗を記録した作品で、映画史上、しばしば初のドキュメンタリー映画と説明されています。アメリカ議会図書館がすぐれた映画作品を選び出して半永久的な保存を推奨する制度が開始されたさい、「文化的・歴史的・美的価値がきわめて高い」作品として最初の指定作品25本の1つに選ばれているんですね。日本では当初『極北の怪異』の邦題で公開されました。
どういうことがあれ100年前の映画、初のドキュメンタリーといっても何ら問題ない作品ですね!!

▪️Overview
「ドキュメンタリー映画の父」と呼ばれるロバート・フラハティが1922年に手がけた、記録映画の原点とも言える一作。白い雪と氷に閉ざされたカナダ北部の極地に暮らす、主人公ナヌークを長とするイヌイットの一家が、厳しい自然と闘いながら、たくましく生きる姿を映し出した。日本では1924年に「極北の怪異」のタイトルで公開された。2018年9月、フラハティ監督のもうひとつの傑作「モアナ 南海の歓喜」のデジタルリマスター版公開にあわせ、本作のデジタルリマスター版も公開される。(引用:映画.com)
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