ケヴィン・クラインが大統領の替え玉を演じるヒューマン・コメディ。
大統領夫人役はシガニー・ウィーバー。
監督はアイヴァン・ライトマン。
脚本はゲイリー・ロス。
原題: Dave
(1993、110分)
ワシントンDC。
小さな人材派遣会社を経営するデーヴは、見た目がミッチェル大統領にそっくり。そのため、大統領が夜のお付き合いをする間だけ、一回限りの替え玉に採用される。
ところが、大統領が最中に脳卒中で倒れ意識不明の状態に陥る。そこで、側近である首席補佐官と報道官は、しばらくデーヴを大統領の替え玉のままにして、思い通りに利用しようと企む。
悪巧みを知らないデーヴは首席補佐官の意に反して、ホームレスや労働者に優しい政策を打ち出す…。
~登場人物~
・デーヴ・コーヴィック/ビル・ミッチェル44代大統領(ケヴィン・クライン)
・エレン・ミッチェル大統領夫人(シガニー・ウィーバー):子どもの福祉対策に熱心。福祉に関心がなくなった大統領との関係は冷めきっている。
・ボブ・アレグザンダー首席補佐官(フランク・ランジェラ)
・アラン・リード大統領報道官(ケヴィン・ダン)
・デュエイン・スティーヴンソン護衛官(ヴィング・レイムス)
・ゲイリー・ナンス副大統領(ベン・キングズレー):首席補佐官からスキャンダル攻撃を受ける。
・デーヴの友人の会計士、マーリー・ブラム(チャールズ・グローディン):連邦政府予算の組み替えに協力。
・ホワイトハウス職員、ランディ(ローラ・リニー):大統領の不倫相手。
「君たちは大統領のために死ねると聞いたけど、ということは僕のためにも死ねるっていうこと?」
フランク・キャプラ監督の往年の名作「スミス都へ行く」(1939、原題: Mr. Smith Goes to Washington、出演:ジェームズ・ステュアート、ジーン・アーサー)を思い出させる、ほのぼのとした良質な作品。
アイヴァン・ライトマン監督のベスト作と言ってよい。
ケヴィン・クラインがアメリカの良心を表現。彼にとっても代表作の1本になった。
さて、どうやってニセの大統領からデーヴ自身に戻るのか?
そして、大統領夫人との恋の行方はいかに…。
なお、ミュージカル(舞台・映画)「アニー」の主題歌「Tomorrow」が劇中で披露さますので、お楽しみに。