イチロヲ

モルグ街の殺人のイチロヲのレビュー・感想・評価

モルグ街の殺人(1932年製作の映画)
3.0
高い知能をもつゴリラを養っている進化論者の科学者(ベラ・ルゴシ)が、人間との交配を実現させるべく、適合者となる女性を捜し求めていく。エドガー・アラン・ポーの小説を映像化している、怪奇サスペンス。

冒頭では、見世物小屋のシークエンスが展開。肌の色が違う人間が、異文化圏のパフォーマンスを披露するだけで、観客たちが目を丸くしながら一喜一憂する。外の世界が分からないモノだらけだった時代の風俗が映像に収められている。

本作のベラ・ルゴシは、ゴリラと人間の交配を実現させようとしているマッド・サイエンティストの役柄。物語上では、医学生の青年とその彼女が主人公カップルとして登場。標的にされた彼女に危険が及んでいく展開となる。

ヒロインの恐怖演技にヘンテコな癖が付いているため、頭の中がお花畑になっている、危機察知能力ゼロのお嬢ちゃんが、周囲を振り回しているだけのように見えてしまう。「恐怖を突き詰めると喜劇になる」の法則が働いているタイプの作品。
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