ヤマト

東京タワー オカンとボクと、時々、オトンのヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 東京で笑おう 】

 オカンへの愛を深める名作。ここだけの話、泣いた。次々と登場する豪華ゲストも見逃せない。
「マザコン」という言葉が一時期流行った。ボクはかねてより、全員がその対象であると思っている。それを見せるか、見せていないかの違いだけであると思うし、それが生物的な本能だ。
 オダギリジョーさん演じる“ボク”は、分かりやすいほどに前者であった。オカンをとにかく愛していた。その姿を観た率直な感想は、温かくて優しかった。それでいいと思うし、それがいいと思う。
 癌や抗がん剤が心底憎くなる。観ていて、苦しくて辛かった。
 オカンは言った。「自分の身体のことは自分が一番よく分かっている」。なるほど、踊ったのも、東京に来たのも、抗がん剤をやめたのも、ぜんぶ正解だった。
 楽で幸せな道を歩めばいい。自分が生きたいように生きればいい。人生は、楽しくておもしろいものだから。
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