ヴィクトル・ユーゴー原作、お姫様も王子様も出てこないディズニー作品。
従来のディズニー作品と異なりシリアスな展開も多く、中心となるのは恋の話でもない。
でもとてつもなく心を打つ。観るたび涙が止まらない。
道化師のクロパンは問う。
「誰が人間で、誰がモンスターなのか。」
ジプシーのエスメラルダは願う。
「神よ、虐げられた者たちをお救い下さい。」
その答えとその願いは判事のフロローとノートルダム大聖堂に幽閉されている傴僂男のカジモドの主従関係にひびを入れ、カジモドは自由を求め自己を取り戻していく。
ユーゴーの原作は救いのない終わりを迎えるが、ディズニー版は全く違う結末に。
決して不自然ではない改変で希望を感じさせてくれるディズニー版ノートルダムのストーリーが私はとても好きです。
アニメーションの美しさはもはや神々しいほど。ストーリーの肝となる影と光の対比や差し込み方は、見てるだけで天に召されそう…
そしてディズニー神アラン・メンケンのスコアは傑作中の大傑作。大聖堂が舞台となるためゴスペルを思わせる曲も多く、鐘の音も効果的に使われています。メロディの美しさはもう言葉にできるものではないので、ぜひ一度サントラも聞いて頂きたい。
幼い頃観たときはこの苦みの良さがわからなかった。でも大人になってからは噛めば噛むほど好きになる、ディズニーの中でもトップクラスに好きな作品です。
そして残念ながらブロードウェイには進出できなかったものの、舞台版もほんっとうに素晴らしいのです…!!!!
そのときカジモドを演じたマイケル・アーデンの「Out There」が神がかってるので貼っておきます。
https://youtu.be/1NZUWYCy5pk
今や演出家として大活躍のアーデンさんですが、先日歌い手として初来日。
そして生で聞くことはこの先一生ないだろうと思っていた「Out There」をこの耳で聞くことができました。
渋谷から一瞬でそこはノートルダム。セーヌ川が輝きカジモドが高らかに自由を求め歌う。それはたった5分のショートトリップ。一瞬で視覚では捉えられない、けど肌で間違えなく感じるノートルダムの世界に連れていかれた。これが本物…生きてきてよかった…(ミュージカルスターの生歌を聞くたびに思う笑)
そして終演後アーデンさんとお話する機会を頂き、緊張で震えながらも思いの丈をお伝えし、ちゃっかり握手からサイン、一緒に写真も撮ってもらいました。今はiPhoneの待受にしてるのでいつでもにやにや♡
アーデンさんは気持ち悪いファンにもとても優しくて、一生の思い出になりました。
次は私がNYに会いに行かなくては(*'▽'*)