JT

ヒートのJTのレビュー・感想・評価

ヒート(1995年製作の映画)
4.4
熱を帯びたふたりの男の対峙

2019年32本目: 原題 『HEAT』

参りました
映画界屈指の二大俳優が魅せる男の生き様
もー濃くて濃くて1秒1秒の重みと深みが凄い
後半の街のど真ん中での銃撃戦は圧巻
おそらく今までみた銃撃戦の中で最もリアルで強烈に素晴らしいものです
銃声がビルに反響して街に響き渡り耳を刺激する
ただのアクションでないリアリティの賜物
夜のショットが美しくて空撮による光り輝く街がうっとりするほど綺麗だった
そしてあのラスト、、、『ヒート』と言うタイトルがそのまま胸を熱くさせた
少し中だるみがあった気もしますがそうであってももの凄く見応えのある映画です

犯罪グループのリーダーのニールを演じるデニーロ
警部補のヴィンセントを演じるアル・パチーノ
ニールには守るべき仲間と愛する女性がいた
ヴィンセントには愛すべき家族がいた
ふたりは仕事をなによりも優先する
いや、やるべきことに縛られているようにも見える
足を洗えないニールと仕事に熱中し過ぎてしまうヴィンセントはどこか似ていて
男の捨てられないプライドを感じさせた
熱に憑かれた者同士が対峙する時
ふたりの間に、そして観客の私たちの中に熱い何かが生まれる
久しぶりにこれが"映画"だと強く感じられる作品に出会った
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