冒頭から引きつけられる秀逸な展開。最大の見せ場は何といっても迫力の銃撃戦。
脚本がかなり好み。普通は女の存在やサイドストーリーが邪魔に感じることの多い男気質な自分だけど、この作品は女性の絡め方にきちんと意味があって、男のストーリーに深みを与えている。
最初は場違いに感じた少女ナタリー・ポートマンが、短い登場ながら、アル・パチーノ演じる男の魅力をグッと引き立てるエッセンスになっているし、ロバート・デニーロ演じる一味のリーダー格の男と女の関係、その行く末も刹那的で余韻が残る。
ヴァル・キルマー演じる仲間の一人とその妻、その選択をしたか！と妻に男気を感じ、ストーリーがグッと締まった気がする。
ドライバーを引き受けた男も、裏切る形になって犠牲になった男も、大切な女性が裏にいたというのが作品全体を貫いている。
人物構成を練りこんで、終盤にかけてアル・パチーノとデニーロの対決に絞り込んでいく展開が素晴らしいと思った。
コーヒーショップでの会話に全てが込められている。
ヒート（警察の追跡）を感じたら30秒で高飛びできるようでないとね・・・。
Don't keep anything in your life you're not willing to walk out on in 30 seconds flat if you feel the HEAT around the corner.
