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読書する女のsonozyのレビュー・感想・評価

読書する女(1988年製作の映画)
3.5
原題の『La Lectrice(朗読者)』という本を夫に朗読する女が、本の中の主人公を自身に置き換え妄想広げるお話。

コンスタンス(ミウ=ミウ)の歌声が聞こえるベッドで夫のジャン(クリスチャン・リッシュ)は『読書する女』という本を読んでいたが、目が疲れたからとコンスタンスに朗読を頼む。

コンスタンスは朗読を始めると、主人公マリーに自身を置き換え妄想が始まる。
マリー(ミウ=ミウ)は友人のフランソワーズから美声を活かして朗読をしてみては?と言われその気に。

恋人のフィリップ(クリスチャン・リッシュ)にも相談しつつ、案内広告専門の代理店で小枠広告を依頼する。対応する男は広告の文言に注文を付け「有能な人物が自宅で朗読。文学、実録など」という広告を掲載。
手紙での依頼が届くようになる・・・というお話。

依頼人は・・
・事故で脚が不自由な15歳になる少年エリックの母。(同じ詩の一行を繰り返す祖父もいる)エリックはマリーのチラ見え太ももが気になり・・

・自称100歳のマルクス主義の将軍未亡人(マリア・カザレス)。蜘蛛のエピソードが面白いメイドのベッラ(マリアンヌ・ドニクール)がいい。

・土木業の社長(パトリック・シェネ)は、1年前にバツイチとなり朗読よりもマリーと関係を持ちたい。

・詩が好きな少女コラリーに朗読を依頼した母(多忙で外出しがち)

・引退した孤独な判事(紳士に見えるが、希少本としてマルキ・ド・サドの「ソドム百二十日」を読ませる)

それぞれに読む本やエピソード、依頼者との関係、ユニークな周辺人物、ジャケ写シーン含めちょいちょいエロい、フランスらしくて面白かった。
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