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チェンジリングのDSPECのネタバレレビュー・内容・結末

チェンジリング(2008年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画が始まって僅か数分でクリスティンは頭が良く、機転が利き、困難に対して立ち向かう強い意思持った女性像を想像させ、この女性なら難なく敵をやり過ごし、うまく立ち回るのだろうと予感させる。

だが敵は予想以上に巨大で凶悪な存在。あらゆる手段を駆使して容赦なくクリスティンを奈落の底に突き落とす。

クリスティンに対する弾圧が過酷で有れば有る程、反撃して敵をねじ伏せ勝利した時の、なんとも言えない爽快感が痛快で、溜飲が下がる思い。この手の映画では外せないポイント。

その勢いでウォルターが無事にクリスティンの元に戻って来る事を願うが、そこは " A true story ” なんで、もどかしく歯痒い。

クリスティンにとってウォルターの安否が不明な事は、幸なのか不幸なのか考えさせられる。安易にウォルターの事は忘れて、新たな人生歩んだ方が良いとは彼女には決して言えない。

子供が生まれた責任の重圧から逃げたウォルターの父親。捕らわれた仲間を救う為に、逃げずに自ら危険な状況に舞い戻ったウォルター。血を分けた親子の対比を描く事で、クリスティンの子育てに対する姿勢が伺える。君は正真正銘の天使だね。

ラストのクリスティンの表情から未だ戻らぬ我が子を誇りに思う清々しさが見て取れた。
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