ねこ無双

チェンジリングのねこ無双のレビュー・感想・評価

チェンジリング(2008年製作の映画)
4.0
これ、ずっとフォーガットンのような話だって勘違いしてたんですよ。それですっかり観るのスルーしてたんですが…
実話ベースだって最近知って観たくなりました。

20〜30年代アメリカで起きた実話。
シングルマザーが主人公。突然行方不明になっていた我が子を警察が発見。でもお母ちゃんが、この子どう見てもうちの子じゃないよ⁉︎というのが事の始まりです。

ただの失踪サスペンスだと思って見始めたんですが、親子愛や人としての権利、史実も含めた壮大なドラマで驚きました。
なかなか夢でうなされそうなシーンもあって、天丼のような映画ですね!

いくら正義を正し、正義に尽くしたってな〜
(つД`)と悲しい気持ちに途中なったのですが、アンジーの希望の言葉に救われる思いでした。
そして、すっかり感動してしまいました。
今まで観たイーストウッド作品の中で一番好きかもしれない。

とにかく警察の横暴ぶりが凄くて、こんなアメリカの一面もあったんだと衝撃を受けました。まるでどこかの国の独裁や共産主義の話みたい。
実話ベースなので、周りの人がそれはあなたの妄想ですよ、なんて言う人ばかりじゃなくてよかった。もしかしたら、これは私の妄想で、目をこすってよく見たらこの子うちの子かもしれないなぁ、なんて混乱パートが無くて良かった…。
脚本家は95%は資料に基づいて書いたとコメントされてるようなので、ほぼ実話通りのようです。でも、正直実際の事件の方がさらに胸糞な話でした…

いつものダダ漏れてしまうくらいのお色気、男の鼻っ柱を折ってしまうくらいの勝気さもぐっと控えめにしたアンジーも良かったです!
そして、私の中で変人イメージの強いジョン・マルコヴィッチがめちゃくちゃ善人役で驚いてしまったのでした。