のんchan

価値ある男ののんchanのレビュー・感想・評価

価値ある男(1961年製作の映画)
3.7
『世界のミフネ』の原点となった三船敏郎初海外主演作品❗️
しかしなぜだか?メキシコ🇲🇽そして全編スペイン語❗️

当然、他国からもいくつも声掛けがあったようだけど、他の仕事の折り合いが付かなったりしていたところに、イスマエル・ロドリゲス監督からの熱心な働きかけがあり、半ば根負けしたような感じで受けた仕事だったらしい。

台詞が600以上あったが丸暗記したとの事。当時のインタビューに答えた三船は「元来台詞というものは暗記するもんですからね。覚えていかなきゃなりませんよ。単語の意味なんかも一つもわかりゃしない。これが覚えられなかったら、九官鳥やオウム以下だと思ってね。(笑)」👏

いくら役者だから暗記は当たり前と言えど、話した事も意味も解らない言葉を暗記って😵口元を見ていると確かにスペイン語話してる⁉️
ただ、本当に残念な事に、ネイティブでないせいか?オール吹替になってしまっているそう😣せっかく覚えたのにお気の毒😔
聞いていると違和感はない声質だったけど。

内容は...
メキシコ人農夫でど〜しようもないダメ男アニマスを演じています。『七人の侍』の菊千代のメキシコ版か?と思うような弾けて野蛮なのは一緒だけど、いやもっと悪い男なんです😫
家庭があるのに、大酒飲みで喧嘩と博打に明け暮れて、女好き、仕事は一切せず奥さんと子供任せ。村人からは嫌われ者。
金に縁がないのだけれど、様々な巡り合わせがあり、とうとうその年の村の一大イベントの祭りを取り仕切る《マヨルドーモ》(財力と権力と人望のある村中の尊敬を一身に集める英雄)になる事に❗️ところが、村人は家庭を顧みないような男に共感出来ず、誰も認めてくれず人気はゼロ。
ラストは妻の為、子供たちの為、ようやく改心し、妻の起こしたアニマスへの愛ゆえの罪を被って代わりに自主する。


内容は大したお話じゃないというか、お粗末過ぎる内容での海外デビューだけれど、日本人はたった一人、それも吹替だとは言え、スペイン語暗記。そして、陽気にメキシコの民族舞踊を踊っています🎶観る価値あります。

挑戦した事に意義があるし、外国人の中でも見劣りしない濃い目のお顔、精悍さはやはり華があります✨

貴重品で観たかったので満足です☺️
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