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第9地区のtanakaのレビュー・感想・評価

第9地区(2009年製作の映画)
4.0
ニール・ブロムカンプがロボコップのリブートを監督すると聞き、急いでレンタル。ついついロボコップと重ね合わせて観てしまった。

社会風刺、メカ、バイオレンス、どれを取っても素晴らしい。特にドキュメンタリータッチのインタビューシーンはロボコップでも大いに活かされる演出だろうと思う。
キャラクターの描き方も似てたかな。状況に巻き込まれ、人間としての存在を捨てる事になった主人公は、マーフィを彷彿とさせるし、冷酷傲慢なMNUという企業なんて正にOPCその物といった印象。

あと、これって人間とエイリアンっていう、フィクションの構図で作られた映画だけど、そのまま人種、性別、格差間等々、現実の差別の話にも置き換えられるよね。差別という今でも人類が解決出来ない普遍的な問題を、SFという切口で飽きさせずに描ききるブロムカンプは、本質を現代的に昇華できる腕を持っている印象。これならロボコップも期待できるな。
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