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家光と彦左と一心太助のpapandaのレビュー・感想・評価

家光と彦左と一心太助(1961年製作の映画)
4.2
中村錦之助さんと沢島忠監督はすこぶる相性がいい、改めてそう思った。フットワークの軽やかさ、口跡のよさ、爽やかさ、テンポのよさ、とにかく面白い。錦之助さんの、貴公子家光と庶民の代表太助との演じ分けが実に楽しそう。このシリーズは3作目で大久保彦左衛門が亡くなって一旦は終わったが、番外編的に作られたのが本作。だから物語も独立しているし、太助と家光以外は役者も代わっている。月形龍之介さんの古武士然とした彦左衛門も大好きだが、進藤英太郎さんのなんかオチャメな彦左衛門も好きだ。物語は史実とは全くかけ離れた内容だけど、兄弟のお互いを思いやる気持ちはやっぱりウルッとしてしまう。大規模なセットや美術、大量の大部屋役者等、あの時代の映画界の底力を感じる。
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